研究課題/領域番号 |
19K02212
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
矢嶋 里絵 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (40254130)
|
研究分担者 |
木下 秀雄 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (50161534)
金川 めぐみ 和歌山大学, 経済学部, 教授 (70335496)
鈴木 静 愛媛大学, 法文学部, 教授 (80335885)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 知的障がい者 / 障がい者家族 / 津久井やまゆり園 / 人権 / 優生思想 / 地域移行 / やまゆり園事件 / 自立 / 家族 |
研究開始時の研究の概要 |
2016年7月26日に発生した津久井やまゆり園障がい者殺傷事件は、社会福祉のあり方の根幹に関わる多くの問いを投げかけた。 本研究では、この事件を社会保障制度全体の検証を促す普遍性を有するものとしてとらえ、障がい者のなかでもとりわけ人権侵害状況が深刻な知的障がい者とその家族の自立を保障するための法的課題について、知的障がい者・家族・福祉労働者それぞれの視点から検討を加え、障がい者福祉制度を含む社会福祉制度全体の構造分析を行い、社会保障法における人権論を再考するものである。
|
研究実績の概要 |
1.①2022年8月23日、ハンソン・友子氏にスウェーデンにおける知的障害者に対する社会の見方の変化、脱施設化・脱病院化、LSS法による支援、地域でのくらし、日本との比較について、②同年8月25日、片岡豊氏にデンマークにおける福祉のモデル、デモクラシーの生成、ノーマライゼーションと自立、社会の価値観の変遷について、③同年10月18日、リム・テー・テング氏に、マレーシアにおける恩恵に基づく障害のある人の福祉について聞き取りを行った。その結果、3か国において障害のある人が地域での自立生活を実現できているのか、また地域生活をおくる上で直面する課題にいかに対応しているのかについて、知ることができた。 2.2022年12月18日、元津久井やまゆり園利用者家族および支援者に聞き取り調査を行い、2021年実施調査とあわせて、その結果を矢嶋里絵・金川めぐみ・鈴木靜2023「津久井やまゆり園利用者の地域移行に関する家族・支援者聞き取り調査報告」(東京都立大学人文学報519-3)にまとめた。本稿では、地域移行の経緯、地域移行に伴う本人および家族の変化、知的障害のある人の支援のあり方等について論じた。 3.2023年3月13日、グループホームを運営する社会福祉法人に、(母に知的障害のある)子育て母子世帯に対するケアの実態と課題について聞き取り調査を行った。同日、通過型を標榜する知的障害者入所施設に3回目調査を実施し、前回2019年調査以降の同施設および他施設の動向と展望について聞き取りを行った。 4.研究会を9回開催し、研究実施にかんする審議に加え、障害者権利条約関連英語文献の講読・検討を集中的に行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染拡大のため延期となっていた海外調査研究を、オンラインという形式ではあるが実施することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの研究のとりまとめを行う。
|