研究課題/領域番号 |
19K02254
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
楠永 敏惠 (渡邉 敏惠 / 楠永敏惠) 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (90363788)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 医療的ケア / 介護職 / 在宅 / 喀痰吸引 / 経管栄養 / ヒューマンエラー / リスクマネジメント / ヒヤリハット / アクシデント / 介護事故 / 在宅ケア / 事故防止 / 包括的事故分析 |
研究開始時の研究の概要 |
介護職が「医療的ケア」として行う、たんの吸引と経管栄養は、他の介護職のケアより事故の危険性が高いが、事故の実態調査や分析は十分に行われていない。申請者はこれまでの現場調査から、在宅の医療的ケアに特有の課題があり、それに合わせた対策が必要であることを確認している。介護職不足を背景にした質の低い介護が社会問題化するなか、介護の安全性向上は社会の要請でもある。本研究は、在宅の医療的ケアの事故の実態把握と包括的な事故分析をもとに、在宅の介護現場に適した事故防止策の構築をめざす。そして、安全な介護体制の整備や安全文化の醸成につなげる。
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研究実績の概要 |
たんの吸引と経管栄養は、所定の研修を受けた介護職が「医療的ケア」として行うことができるが、医行為であるために他のケアよりも事故の危険性が高いとされている。特に在宅の医療的ケアでは、それぞれの家庭環境に合わせた配慮が必要になる。本研究では、在宅の医療的ケアにおける事故の実態把握をもとに、介護現場に適した事故防止策を構築することをめざしている。 2022年度は、3つの訪問介護事業所に勤務し医療的ケアを行っている介護職にインタビュー調査を行った。事故についてだけでなく、在宅で医療的ケアを行う意義も確認した。 対象となった介護職は、事故を起こした経験はしていなかったが、気管カニューレが抜けかかっていた、吸引時の鼻出血、などのヒヤリハットの経験をしていた。「医療的ケア」には業務範囲の制限があるため、気管カニューレのカフ圧が低くても調整できないこと、アンビューバッグを日常的に使えないことなどに、支障を感じるということだった。事故を防止するために喀痰吸引の深さや吸引圧などには規定・指示はあるものの、実際には規定では痰が引けないこともありグレーゾーンがあるとのことであった。事故防止策として、記録の電子化により引継ぎや情報共有を即時に行っていること、いつでも相談できる体制を整えていること、介護職の個別性に合わせて研修期間を調整していること、手順書を共有し業務前に確認していること、などがあげられた。 在宅で医療的ケアを行う意義として、施設のような集団ケアではなく一人ひとりのペースに合わせてケアができる、利用者の生活に寄り添える、高齢者も障がい者も対象になりキャリアの幅が広がる、などがあげられた。 2023年度は残りの調査を行い、最終的な分析と論文作成を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の影響が続き、事業所の介護職員の業務が多忙であることと、感染予防の観点から調査協力が得られにくかったため、調査が予定した通りに進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
訪問介護事業所における実態把握の調査と事故防止策の検討を続ける予定である。新型コロナ感染症は5類に移行するため、調査はしやすくなるものと考えている。感染予防に留意しながら進めていく。
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