研究課題/領域番号 |
19K02256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 岐阜協立大学 (2022-2023) 中部学院大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
谷口 真由美 岐阜協立大学, 地域創生研究所, 研究員 (90413301)
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研究分担者 |
矢島 雅子 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (60581600)
北川 博司 中部学院大学, 人間福祉学部, 講師 (90788879)
兼松 博之 中部学院大学, 人間福祉学部, 講師 (70912583)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 福祉サービス第三者評価事業 / 実践モデル / 継続評価 / より良いサービスを受ける権利 / モバイルチーム / 業務改善の評価 / 対話 / 観察者 / 改善の評価 / 線の評価 / 第三者評価 / 権利擁護 / スーパービジョン / ソーシャルワーク / 他者評価 |
研究開始時の研究の概要 |
「福祉サービス第三者評価事業」は、事業の指針にサービスの質を向上させるための仕組みとして位置づけられているが制度化以来、事業効果は可視化されていない。本研究チームは、評価機関と受審施設が評価する側とされる側の乖離を埋め、「評価基準」の共通理解を図る協働の方法を検証してきた。その結果、これまでの評価機関の1.5日以上の訪問調査による「点」の評価から、日常的に受審施設の気づきを促すパートナーとしての「継続的」な評価システムの必要性を明らかにした。その内容を展開させ、評価機関と受審施設の評価・改善の過程に立ち合い、柔軟に支援するモバイルチームを加えた実践モデルを形成・稼働し、その有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
「福祉サービス第三者評価事業」が、利用者のより良い生活の実現と、職員の業務に関する気づき・変革を促す装置として機能することを目的に、第三者評価事業の実践モデルを創設、B高齢者施設にて用い、モデルの有用性を検証した。その内容は、評価の過程に観察・記録・サポートの役割を担うモバイルチームを発足させ、業務改善までの継続評価を実施した。先行研究で実施した「A県社会的養護施設における第三者評価事業の実態調査」から受審施設・評価機関は評価項目に乖離がある結果に対して、モバイルチームは、乖離を埋め、相互の代弁者となり理解を深める役割を担った。そして、継続評価で業務改善へ繋ぐ実践モデルの有用性を検証できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実践モデルを検証する中で、利用者支援の本質を問う課題に改めて着目した。社会福祉施設が利用者に寄り添ったケアの実現が難しいのは複合的要因がある。養成機関のカリキュラムの課題や、福祉現場の人員不足による負担、組織が機能分化・分業するなか、立場や業務が優先されることも作用する。結果、業務優先という制約の中で利用者のサービスは提供されてきた。近年、より良いサービスの提供のための施策が進展してきたが、目覚ましい福祉現場の改善は無い。これは福祉全体の変革を阻む。今後、実践モデルに以上の視点を検証し、利用者のより良い生活の実現と、職員の業務に関する気づき・変革を促す装置として機能するために新たな知見となる。
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