研究課題/領域番号 |
19K02257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 日本福祉大学 (2022-2023) 人間環境大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
山田 麻紗子 日本福祉大学, 福祉社会開発研究所, 客員研究所員 (90387746)
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研究分担者 |
渡邊 忍 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (50634606)
千賀 則史 同朋大学, 社会福祉学部, 准教授(移行) (70803782)
姜 民護 同志社大学, 社会学部, 助教 (60802254)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ネグレクト・心理的虐待に特化したアセスメント / 児相での実務の立場に寄り添ったシートの開発 / ネグレクト・心理的虐待の特徴 / 海外との比較研究 / ネグレクト・心理的虐待のリスクアセスメントシート / ネグレクト・心理的虐待の特徴と発見の着眼点 / 実務家の視点に着目したアセスメント / 海外の児童虐待対応 / ネグレクト・心理的虐待 / 特化したリスクアセスメントシート / ACE研究 / 児童相談所との連携 / 虐待相談現場の意見尊重 / 一時保護決定のためのリスクアセスメント / ネグレクト・心理的虐待に有用なシートの開発 / 児童相談所の現場に根差した開発 / 国際比較も踏まえたリスクアセスメントシートの開発 / リスクアセスメントシートの研究・開発 / ネグレクト・心理的虐待にも有用なシートの開発 / ネグレクト・心理的虐待のアセスメントシート / 児童相談所との共同研究を基盤に実施 / 量的・質的の両面からの研究・開発 / 国際比較研究による客観性と普遍性 |
研究開始時の研究の概要 |
昨年度には、共同研究を行った名古屋市児童相談所から提供された平成27年度からの過去3年間に受理された事例の延べ11,024件の基礎データを量的研究(研究1)で分析した。本研究では、研究1の結果を基にモデルケースを作り、質的研究(研究2)として事例担当職員に複数回のインタビューを実施する。それにより、市児相のネグレクトや心理的虐待の特徴、対応の傾向を明らかにする。そして、実務の実態に即したリスクアセスメントシートの研究・開発を行う。また、協力関係を築いてきた韓国保健福祉部・中央児童保護専門機関、他との意見交換を通して情報を精査し、より客観性や普遍性を持つアセスメントシートの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
児童虐待全体の7割を占めるネグレクト・心理的虐待に有用なリスクアセスメントシートが、児童相談所(以下、「児相」)の実務現場にはない。発見が遅れて長期化し、児童に深刻な影響を及ぼしている現状から同シートの研究・開発は喫緊の課題であった。 研究では、まずA児相の下1万件超のデータをAIにより分析して特徴を掴み、次に中堅職員から複数回担当した同一ケースの理解と対応方法、複数職種の職員からもケース理解、リスク掌握方法を聴取り、現場の知見を把握した。更に、海外の研究協力者と研究会を開催し、両虐待の特徴理解を深めた。以上を基に研究を推進し有用な同シートと同手引きの開発、3本の論文をジャーナルに投稿できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネグレクト・心理的虐待に有用なリスクアセスメントシートおよび同手引きを研究・開発し、研究経過と内容を冊子にして研究協力児相に配布し、実践に導入しやすくした。これらを利用すれば、児相が両虐待事例の特性理解を深め、被害児対応を的確に行うことにつながるなど、社会的にも意義がある。 また、ジャーナルに3本の論文を投稿した。2022年度に発刊された論文は社会福祉学第64巻第3号(2023)「2022年度学会回顧と展望 子ども家庭福祉部門」で倉石哲也氏(武庫川女子大)から「児相による一時保護の判断のプロセスについて明らかにし、一時保護の司法審査導入を見据えたうえでも興味深い」と学術的意義を評価された。
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