研究課題/領域番号 |
19K02285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
木村 力央 立命館アジア太平洋大学, サステイナビリティ観光学部, 教授 (50517034)
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研究分担者 |
森田 哲也 東京基督教大学, 神学部, 准教授 (30747390)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 社会的企業 / カンボジア / エチオピア / ハイブリッド組織 / 制度ロジック / 批判的実在論 / 宗教性 / コロナ禍 / コロナ過 / 開発援助 / 途上国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、カンボジアとエチオピアにおけるキリスト教を基盤とした社会的企業の比較事例分析を通して、社会性・収益性・宗教性を混合したハイブリッド組織の意志決定に関する理論構築を目指す。途上国の貧困問題解決を目的とした社会的企業には、宗教を基盤とした経営理念を持つケースが多い。しかし、組織存続のために収益性を重視するあまりに、宗教的及び社会的使命からの逸脱が問題視されてきたが、そのような複雑な運営実態を解明する理論的基盤は築かれていない。そこで当研究では、新たな理論構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、カンボジアとエチオピアの社会的企業におけるビジネス収益性、社会的使命、宗教的使命の三つのロジックの下で経営するハイブリッド組織の形態に注目し、比較事例分析による類型化を試みた。それぞれの企業がどの程度三つのロジックをバランス良く維持しているか評価し、四つの類型に分類した。コロナ禍でも、一部の企業がロジックのバランスとレジリエンスを示したことは、社会的企業の理論的理解を深める上で有用な結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、Besharov & Smith (2014)とWry & York (2017)による社会的企業の組織論に基づき、カンボジアとエチオピアの社会的企業のロジックの類型化を行った。ビジネス収益性、社会的使命、宗教的使命の三つのロジックがどのように関連し、補完もしくは競合するかについての洞察を提供し、起業家のアイデンティティがロジックの選択・意思決定に影響を与える様子を明らかにした。また、宗教的ロジックがビジネスロジックや社会的使命と競合せず補完的に作用することで、組織のレジリエンスを高める可能性も示唆した。
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