研究課題/領域番号 |
19K02291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
永井 毅 山形大学, 農学部, 教授 (10385502)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 無塩醤油様調味料 / 製造技術開発 / 国産原料 / 健康機能性 / 呈味性 / 食塩 / 健康機能性評価 / 食味 / 国産普通小豆 / 国産米 / 国産小麦 / 麹 / 試醸 |
研究開始時の研究の概要 |
ユネスコ無形文化遺産の和食は世界中から注目されている。醤油は和食に欠くことができない調味料であるが、塩分濃度が高い。塩分過剰摂取は高血圧の主因であり、高血圧は直接脳卒中や心臓病、腎臓病の原因となる。胃がんや骨粗鬆症の原因となることも明らかとなった。「減塩」はわが国のみならず、世界でも最優先課題である。本研究は、約9割輸入に依存する大豆の代替原料として、国産普通小豆、米、小麦を用いた機能性豊かな無塩醤油様調味料の製造技術開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は国産原料(普通小豆、米、小麦)を用いた機能性豊かな新たな無塩醤油様調味料の製造技術開発を行うことを目的とした。食塩水の代わりに5-20%エタノールで調製した醤油様調味料では、いずれも市販醤油に類似した色彩を示したが、グルタミン酸含量が低くうま味が弱かった。調味料は総フェノール量ならびに総フラボノイド量が高く、顕著に高い抗酸化性やラジカル消去活性、優れた血圧上昇抑制ならびに抗炎症・抗アレルギー効果が認められた。一方、市販醤油同様の食味を有する醤油様調味料の調製には、5%程度の食塩の含有は重要な要素であることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
醤油は和食に欠くことができない調味料であるが、流通する品は塩分含量の高いものが多い。塩分過剰摂取は高血圧、脳卒中、心臓病、腎臓病、胃がん、骨粗鬆症などの原因となる。生活習慣病の発症予防のために減塩が推奨されている。安全・安心な国産原料に対するニーズは高く、これらを活用した新たな醤油様調味料の製造技術開発は食料自給率向上にも寄与する。開発醤油様調味料は優れた健康機能性を有する一方、食味に課題が認められた。流通醤油同等の食味を有する醤油様調味料とするためには、5%程度の食塩の含有が必要であることを突き止めた。これは流通する減塩醤油の塩分量を大幅に減少可能であることを示す意義ある成果である。
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