研究課題/領域番号 |
19K02298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
山田 信博 札幌市立大学, デザイン学部, 准教授 (30648465)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 団地 / 住民コミュニティ / 集約 / 高経年団地 / コミュニティ支援 / 公的住宅 / UR団地 / 再生 / 北海道 / 集約化 / 団地再生 / 集約化計画団地 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、 1)団地の集約で生じる住民コミュニティの課題を明らかにする。 2)空き住戸等を活用した拠点の整備やコミュニティ支援プログラムを実行し検証する。 以上により、集約化計画団地における住民コミュニティ支援のあり方を検討し、住民コミュニティと連動した集約計画の立案への足掛かりとする。
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研究実績の概要 |
これまで札幌市内のURあけぼの団地において、開かれたコミュニティ形成を目的としたプログラムの開発と担い手の育成に向けて、団地の共用空間を活用した実証実験「あけぼのテラス」を2018年から毎年実施してきた。2022年から団地自治会、URとの話し合いの中で、物品などの購入だけでなく、芸術に触れたいという要望があったため、創作や活動発表のプログラムを追加し「あけテラ芸術祭」と題して実施した。2022年は天候が悪く、十分に検証することができなかった。さらなる検証のため、2023年も昨年と同様、芸術祭として実証実験を行った。 2023年8月25日、8月26日の2 日間にわたり来場者および参加者に対してアンケート調査を実施した。評価は、団地内外両日とも70%以上が「とても良かった」「良かった」を選択していることから、全体的に評価は高い。特に26日の方が団地内外ともにより高評価となる傾向が見られた。理由として、25 日は団地内外ともに「居心地のよい空間だったから」を選択している人が最も多く、団地内では次いで「団地に活気や賑わいが生まれたから」と「飲食物の販売があったから」が多かった。団地外では次いで「様々なステージ・パフォーマンスが鑑賞できたから」が多かった。26 日は、団地内は「団地に活気や賑わいが生まれたから」が最も多く、団地外は「飲食物の販売があったから」が最も多かった。また、団地内外ともに若い世代の参加が高く評価されていた。 今後の企画・運営への関与意向として、25日の団地内は「どちらとも言えない」を選択している人が最も多いが、26 日は積極的な回答を選択している人が約半数を占めており、母数は少ないがイベントへの関与意向が高い人が一定数存在していることが確認できた。団地外は、企画・運営への関わりに対してはあまり積極的でない人が多いことが分かり、この点が今後の課題であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス蔓延による自粛期間が大きく影響している。地域コミュニティ促進が主な研究内容のため、人との接触が認められなかった点は非常に苦しい状況であった。状況は自粛前に戻りつつあるが、高齢者も多いため、なるべく人との接点を持たないように努めている人も多く感じる。
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今後の研究の推進方策 |
団地内外の住民交流促進に向けた地盤は固まりつつある、管理会社や団地自治会との関係も年々深くなってきている。更に昨年度から団地の集約化が始まり、住民の住み替え事業も始まった。そのこともあり住民もこれまで以上に近隣住民との関係性を深く考える機会が増えていると感じる。 今年も集約事業が進み、人が生活していないスペースが増える予定である。それらの状況における住民コミュニティの促進について、今後も関わって研究を続けて行きたい。
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