研究課題/領域番号 |
19K02309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 尚絅大学短期大学部 |
研究代表者 |
本田 順子 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (90713230)
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研究分担者 |
原田 香 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 講師 (00782848)
相良 剛史 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 教授 (60353132)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高機能加工食品 / 嚥下食 / 低栄養 / フレイル / QOL |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高齢者の低栄養状態改善および老人性疾患予防に資するため、食品加工残渣などの開発途上資源に見出されている機能性成分の有効活用し、嗜好性を加味した加工食品を開発するとともに、その有効性について検討を加える。高齢者が必要とする栄養素を食事に添加する試みは従来より行われてきているが、加工原料の機能性解析から、それらを用いた高機能加工食品の開発・評価までを縦断的に行う研究は他に全く例を見ない。本研究の遂行は、学術的な意義に加えて、農畜水産品残渣に資源としての価値を見出すものであり、摂食しやすく嗜好性の高い高機能加工食品の創造を介して高齢者の健康で快適な生活の維持に貢献するものと考えられる。
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研究実績の概要 |
高齢者の低栄養状態改善および老人性疾患予防に資するため、食品加工残渣などの開発途上資源に見出されている機能性成分を有効活用し、嗜好性を加味した加工食品の開発を目指して研究を行っている。本研究では初年度より米糠の有効利用を中心に検討を行ってきたが、今年度はホエイに含まれる必須アミノ酸を効果的に摂取できる調理加工法を中心に検討を行った。すなわち、主食としてある程度の摂取量が期待できるホエイ添加麺を製造し、その物性および嗜好性に関して検討を加えた。また、高齢者が摂取する食品には咀嚼や嚥下をしやすい物性であることが求められることから、Lactococcus lactis subsp. cremorisなどの乳酸菌による発酵麺の検討も行った。現在、乳酸発酵麺の高齢者用食品としての有用性について検討しているところである。一方、嚥下困難者向けのパンの開発では、米糠添加パンを用いて嚥下調整を行うとともに、菓子パンや総菜パンに近い状態のものの方が米糠成分などを多く含有させられる可能性があることから、ゲル化剤や水分とともに米糠成分の添加や配合量などを昨年から引き続き検討している。他方、高機能嚥下食調理法の開発に関連し、0.1 mm孔のメッシュを通過させた米糠粉末の調製により、大量調理での炊飯においても良好な食感や味、簡便な調理工程が得られる手法を見出した。しかしながら、本年度もコロナウイルス感染症関連の影響を受け、大規模での官能評価が実施できなかったため、次年度中には本格的な官能評価を実施するとともに、物性測定の結果も踏まえて開発した高機能嚥下食調理法の有用性を総合的に検証する予定である。さらにパン製造や炊飯技術開発の応用として、高齢者の生活問題として深刻化している買い物の不自由さの解決に介入するためにも、長期保存が可能なフリーズドライ製法を用いた嚥下困難者用加工食品の検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
嚥下困難者向け食品の開発に際して大規模な官能評価を行う予定にしていたが、近年のコロナウイルス感染症関連の影響により、充分な官能評価を実施することができなかった。今後、環境が整えば本格的な官能評価を実施し、研究を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
栄養性および機能性を高めたパンの開発に関しては、すでに乳糖資化性酵母による製パンに成功しているが、食品加工残渣等の開発途上資源であるホエイの利用に関しては今後の検討課題であったため、可能であればホエイを活用した加工食品の検討を進めたい。また、米糠パンの嚥下食への応用に関しては、官能評価結果に応じた米糠パンの改良の他、米糠パン粉砕後のゲル化剤や水分添加の配合量などを検討したい。高機能嚥下食調理法の開発に関しては、米糠の粒度と添加率が食感に及ぼす影響の検討が済んでいることから、次年度は大規模な官能評価を実施するとともに、開発した食品に含まれる有用成分や機能性成分について検討を加え、物性測定の結果も踏まえてその有用性を総合的に検証したい。加えて、前述のパン製造や炊飯技術開発の応用として、長期保存が可能なフリーズドライ製法を用いた嚥下困難者用加工食品の創出を検討したい。
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