研究課題/領域番号 |
19K02333
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
永井 由美子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90240530)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 特別支援学校 / 温熱環境 / 許容基準値 / アンケート調査 / 温度 / 湿度 / 冷房 / 暖房 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「研究Ⅰ:特別支援学校に在籍する児童及び生徒の保護者を対象とした自宅の温熱環境に関するアンケート調査と自宅の温熱環境の実測調査」、「研究Ⅱ:特別養護学校における温熱環境に関する教員からのアンケート・ヒアリング調査と教室の温熱環境の実測調査」、「研究Ⅲ:特別支援学校での温熱環境の許容基準値の検討」を遂行する。 これまで無かった特別支援学校における温熱環境の許容基準値を児童及び生徒の保護者に対するアンケート調査、特別支援学校の教員に対するヒヤリング調査や学校並びに自宅の実測値から新たに作成して、公表することで特別支援学校の児童と生徒への安心安全、快適な学習環境形成に貢献する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、特別支援学校小学部並びに中学部の教室及びその学校に在籍する知的障害児の自宅において測定を行い、温熱環境の実態を把握する。対象者が長時間過ごす場所である自宅の温熱環境を把握し、教室と自宅の温熱環境の共通点と相違点を明らかにする。さらに、児童と生徒の年齢による違いが温熱環境にどのように影響するかについて検討することを目的とした。 調査対象者は、大阪府内A特別支援学校に在籍している小学部児童8名、中学部生徒14名である。調査場所は、教室並びに自宅の居間と子ども部屋である。なお教室の内訳は、小学部5年と6年の各教室(以下、小学部教室)と中学部の2年、3年の各教室(以下中学部教室)、さらに集会室、訓練室、体育館である。なお調査は、2023年の9月初旬から下旬にかけて実施した。学校の温度と相対湿度データは、平日の在校時間内とし、自宅のデータは、金曜日の夕方から日曜日の晩までのデータである。 授業開始8時30分から学校帰宅時15時30分の教室の平均温度は、クーラーの空調整備の使用により、小学部教室が23.6℃、中学部教室が26.7℃であった。在校時間内においては、中学部教室よりも小学部教室の方が温度が低く、校種間による有意な違いが認められた。相対湿度においては、小学部教室の平均で57.3%に対し、中学部教室は51.5%であり、すべての時間において小学部教室の相対湿度が高く、温度と同様に校種間による有意な違いが認められた。さらに、小学部と中学部教室ともに学校環境衛生基準の範囲内に温度並びに湿度が設定されていた。一方、小学部子ども部屋の平均温度は27.5℃であり、中学部は27.3℃であった。小学部教室と昼間の居間及び子ども部屋は温度が異なり、教室の方が低い温度であることが明らかとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の感染状況により、実施する予定だった特別支援学校の校内並びに児童・生徒の自宅の温熱環境測定を2年間中止したため、科研費を申請した当初の研究計画よりも大幅な遅れが生じている。この遅れを取り戻すために、調査対象校を1校ほど増やしてデータを収集しているが、まだ遅れを取り戻すには至っていない状態である。
|
今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況にも入力したが、本研究は大幅な遅れを生じている。しなしながら、今年度は大阪教育大学附属特別支援学校だけでなく、府内の特別支援学校においても調査協力を既に得ているため、これまで調査出来なかった温熱環境のデータをさらに数多く測定する予定である。また助成金の使用計画としては、児童・生徒の自宅の温熱環境測定を遂行するための調査謝金や調査場所への交通費等に助成金を使用する。
|