研究課題/領域番号 |
19K02338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
田中 淑江 共立女子大学, 家政学部, 教授 (70636456)
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研究分担者 |
宮武 恵子 共立女子大学, 家政学部, 教授 (40390124)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 着物 / 和服 / kimono / 和装教育 / 着物のアレンジコーディネート / 着物の伝統的装い / 若者の着物への価値観の変化 / 着物の現代的装い / 着物教育 / 着物のコーディネート / 若者の着物への価値観 / 着装 / ファッション / コーディネート / ファッションクラスター分析 / 呉服 / ファッション的着物 / 被服教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、着物の伝統的概念を踏まえながら、若い世代が求める着物の新しい着装概念を、教育実践を通して明らかにすることを目的とする。ここでは着物を伝統とファッションの融合的視点から、その着装概念はどのように形成され必要に応じて、変容を遂げるのかを検証する。実施に際しては着装や和装様式の考察だけでなく、文献分析にも注力し、現代の和装着装の調査を踏まえたモデル論的実践研究を複合させることで明らかにする。 ここで得られた成果は、世界に誇る日本の染織技術の理解を通して、技術者の後継者問題の改善や、低迷する呉服業界の市場拡大に寄与すると同時に、新しい着物教育の発展と着物継承への貢献が期待できる。
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研究成果の概要 |
近年、着物の装いは伝統的な概念にとらわれず、自由な発想で装う傾向が見られる。本研究では、この新しい概念を明らかにし、着物の継承の可能性を考察した。 研究結果より、この概念とは、伝統的な着物と洋服のアイテムを融合させ、個性を表現し、日常の衣服の一つと位置付けることである。研究対象者はこの装いを柔軟に受容する傾向を示し、コーディネートの多様性、苦しい着付けの解消など新たな着物の一面として認識した。今後の課題はこの装いも着物の装いの一つとして認識されることと、着物市場価格の低価格化などが挙げられるが、本研究では自由な発想の装いに着物着用者の裾野を広げる可能性を見出すことが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
着物の着用者が減少する現在、伝統的な着物と洋服のアイテムを融合させた自由な発想の装いは、若い世代に個性を表現する手段の一つとして受容され、着物の着付けの難しさや動きにくさなどの問題点を解消する長所とも認識されていることが明らかとなった。しかし、従来の着物研究では伝統的装い以外を取り上げることはほとんどないのが現状である。今後は伝統的装いを基本としながらも、着物の装いの多様性について幅広くとらえる必要性がある。またこの装いを学ぶ環境や世間一般に寛容に認められる環境を整えることが、新たな着物の継承の活路となると考えられる。
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