研究課題/領域番号 |
19K02344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
高橋 享子 武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 教授 (50175428)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 抗アレルギー成分 / OPP / 抗アレルギー 地場産物 / ラット好塩基球白血病細胞 (RBL-2H3) / サイトカイン / Ca2+ / MAPキナーゼ / 下流シグナリング / HP-20ダイアイオン / βーヘキソサミニダーゼ / ionophore A23187 / 抗アレルギー / 地場産物 / Ionophore A23187 / 特産野菜 / RBL-2H3細胞 / アレルギーモデル動物 / 食育 |
研究開始時の研究の概要 |
アレルギー疾患は対処療法が一般的であるが,対処療法の薬物 (抗ヒスタミン薬やステロイド薬) では副作用の懸念もある.そのため,抗アレルギー効果のある食品による症状緩和や発症予防が期待される.研究代表者は,すでに漢方薬や廃棄食材などで抗アレルギーの開発をおこなってきた.本研究では,アレルギーモデル細胞並びにモデル動物を用いて抗アレルギー作用のある近畿圏内特産伝統野菜を検索すると共に,活性成分の同定と調理による影響を検討する。研究代表者は,未開発の食素材を開発することで,アレルギー有病者のQOL向上並びに地元食材を活用した地域活性化・食育活動への応用を目指す.
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研究成果の概要 |
アレルギー症状の治療には、薬剤だけでなく食品由来の天然成分も注目されている。そこで、八尾若ごぼう茎部に着目し、アレルギーモデル細胞を用いた抗アレルギー効果の探索並びに成分同定、作用機序を検討した。その結果、熱水抽出部をHP-20カラムに吸着し99%エタノール分画部をHPLC,LC-MS,NMRで解析した結果、抗アレルギー性成分は、オノポルドピクリン (OPP) と同定された。また、PMA/A23187刺激によるヒスタミン放出に対してもOPPは抑制効果を示した。さらに、OPPは、シグナル伝達タンパク質IKKβのチオール基に結合することにより、アレルギーのシグナル伝達を抑制することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国全人口の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患し、近年急速に患者が増加している。症状として、くしゃみや鼻汁、鼻づまり、目のかゆみなどが引き起こされ、日常生活に大きな支障をきたしQOLの低下を招く。そのため、食品由来の天然成分として、地場特産野菜の若ごぼうに着目し、抗アレルギー成分を精製し、LC-MAS,NMRによりオノポルドピクリン (OPP) と同定した。OPPは、ヒスタミン放出抑制やアレルギーシグナルタンパク質の活性を抑制することも明らかにした。この結果から、OPPのヒトに対する安全性などを確認し、安全性のある抗アレルギー性機能成分とした研究デザインに期待される。
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