研究課題/領域番号 |
19K02356
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
前川 佳代 奈良女子大学, 大和・紀伊半島学研究所, 協力研究員 (70466415)
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研究分担者 |
森 由紀恵 奈良女子大学, 大和・紀伊半島学研究所, 協力研究員 (70397842)
宍戸 香美 奈良女子大学, 大和・紀伊半島学研究所, 協力研究員 (00637861)
宮元 香織 北九州市立自然史・歴史博物館, 歴史課, 学芸員 (80435908)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 古代菓子 / 古代スイーツ / 甘葛煎 / ツタ(ナツヅタ) / 唐菓子 / 平安薫物 / 平泉 / 奈良あまづらせん再現プロジェクト / 奈良 / 多賀城 / 出雲 / 平安スイーツ / ツタ / 甘葛煎(甘葛煎) / 粉熟(ふずく) / 古代スイーツロード / 薫物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、多様な日本古代菓子について日本と大陸での実態を明らかにし、古代菓子を再現して活用することである。日本古代菓子の起源、伝来、実相、展開と変質を実証的に研究し、古代菓子の大陸におけるルーツと大陸に対して甘味料の甘葛煎は日本独自という由来を解明する。その過程で得られた情報から古代菓子を再現する。甘葛煎は菓子だけでなく平安時代に利用された薫物を再現する。再現した古代菓子や甘葛薫物の活用と普及を目指す。 菓子は大陸の儀礼や行事とともに伝来した。その用法を食儀礼や修法を含め検討する本研究は、東アジアの食膳研究解明の第一段階である。次いで食膳形態や箸匙の使用法へと発展が見込まれる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、歴史史料に基づいた古代菓子の実態解明とその成果から古代菓子を再現し活用することである。特に加工菓子の伝来とその実態、そして変化をおった。加工菓子の伝来は早い。古墳時代に加工菓子状の食物形土製品が出土している。奈良時代初めにはすでに和名がある大陸由来の加工菓子があった。平安時代の菓子のほとんどは奈良時代にもあったが、その材料や姿かたちは変化している。史料に基づいた古代菓子を古代スイーツとして再現し提供した。古代に全国で作られた甘味料の甘葛煎は、奈良、岩手、宮城、東京、島根でナツヅタから再現することができた。それを使って薫物を作った。甘葛煎の味を再現できたら有効利用されるだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歴史学的に古代菓子の史料を見直して、菓子の材料や姿形を明らかにし、それを根拠に菓子のレシピを作った。そして古代スイーツとして再現し、レシピを公開して一書も成した。古代甘味料の甘葛煎は、厳冬期のツタの樹液を煮詰めて製造している。この体験は、一般の人だけではなく奈良市内の小学校の総合学習でも実施した。また入手しやすい材料で甘葛煎の味を作り出すことに取り組み、奈良市内の飲食店とも協業し、新名物の創出を意図した。食を通して古代の歴史や社会を知るきっかけとなり、食育や歴史教育など、歴史的イベントなどでの使用により、地域活性につながる。本研究成果は学術だけでなく広く社会に貢献できると考える。
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