研究課題/領域番号 |
19K02357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
萱島 知子 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (90452599)
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研究分担者 |
松原 主典 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90254565)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ストレス / 腸機能 / 脳機能 / ローズマリー / マウス / 腸内環境 / 熱水抽出物 / 食品素材 |
研究開始時の研究の概要 |
過度のストレスは精神疾患のみならず、腸の機能障害を引き起こし、がんといった疾患の進行にも関わる。一方、腸と脳機能が互いに影響し合う「脳腸相関」が明らかになっており、ストレスによる腸内環境の悪化を抑制・軽減することは、腸機能の健全性維持だけでなく、脳機能、さらには全身の健康維持や疾病予防につながる可能性がある。そこで、本研究では、ストレスによる腸内環境の悪化を軽減する食品素材を見出し、それらがストレス時における脳機能に与える影響を、マウスを用いて検討する。最終的には、ストレスによる腸内環境の悪化を食品素材により軽減することが、脳機能保護さらには全身の健康維持に有効であるかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、腸内環境において抗ストレス効果を示す食品素材を見出し、それらが脳機能に与える影響を明らかにすることを目的とした。拘束処置によりストレス状態としたマウスを用いた検討により、ローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)抽出物の摂取が、ストレス状態の初期段階での体重減少を抑え、腸内環境因子に影響を及ぼすことを見出した。また、ローズマリー抽出物の摂取により強制水泳試験での不動時間及び脳内のミクログリア細胞活性化が抑制されることを明らかにした。以上より、ローズマリーは抗ストレス食品素材として、腸機能と脳機能への有効性が期待できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、腸と脳機能が互いに影響し合う「脳腸相関」の関係性が明らかになっており、腸機能を維持することは、脳機能の健全化に寄与し、さらには全身の健康にも有効な可能性がある。本研究では、食品素材のストレス軽減効果を腸という一つの器官に限定せずに、脳腸相関に注目し脳機能への効果も検証したことに学術的意義がある。また、ストレス社会といわれる現代において、ストレスへの対処を日々の食事からも考える必要がある。本研究により、ローズマリーをストレス軽減効果を示す食品素材として見出した点に社会的意義がある。
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