研究課題/領域番号 |
19K02365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
明神 千穂 近畿大学, 農学部, 講師 (90529752)
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研究分担者 |
川西 正子 近畿大学, 農学部, 准教授 (20221038)
郡 俊之 甲南女子大学, 医療栄養学部, 教授 (80440999)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 保温パッククッキング / 災害時 / 要配慮者 / 高齢者 / 野菜 / 咀嚼・嚥下 / パッククッキング / 保温調理 / 災害食 / 咀嚼・嚥下困難 / ユニバーサルデザインフード / 災害時支援 / 災害 |
研究開始時の研究の概要 |
災害が長期にわたると被災者の健康二次被害が問題となる。特に高齢者、障害者、乳幼児等、配慮を要する者(以下 要配慮者)への対応が重要となる。停電、断水下でも省エネルギーで衛生的に調理可能なポリ袋を用いて余熱によって調理する保温調理法(以下「保温パッククッキング法」)を用いて、災害時における要配慮者、特に摂食・嚥下困難な高齢者に有用な保温調理法の確立を行う。
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研究成果の概要 |
保温パッククッキング法を用いて、咀嚼、嚥下が困難な要配慮者である高齢者にとって、摂食可能な固さにするための調理条件の確立を行った。保温調理は、余熱を用いて調理するため、加熱を続けるパッククッキング法と比べると、柔らかさにおいては評価が低い傾向がみられた。しかし予備加熱(保温前の加熱時間)を追加することで、連続加熱と同等の固さになることが明らかとなった。またおいしさにおいては両調理法間には大きな差がみられなかった。以上の結果より、災害時において水や熱源の確保が厳しい状況においては、保温パッククッキング法は有用な調理法であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
災害時に利用可能な、省エネルギーかつ節水で調理する「保温パッククッキング法」は、研究代表者らによって初めて科学的評価により、有用性を明らかにしたものである。近年多発している予測不能な災害において、要配慮者でもある高齢者に対する食支援手法の考案は、平常時に行うべき重要な課題であると考える。本手法は日本のみならず世界各国のメニューでも利用可能なものであり、基礎的なデータの発信は災害大国である我が国における世界に向けての重要な役割である。本研究で得られる成果は、世界各国で起こる災害時における、要配慮者である高齢者の健康リスク低減のための有用な知見を提供するものである。
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