研究課題/領域番号 |
19K02377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
石井 陽子 長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (00361949)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 酸化ストレス / 神経細胞 / ポリフェノール / 神経血管ユニット |
研究開始時の研究の概要 |
ポリフェノールはその抗酸化能から、神経保護能が想定されるが、その機序の詳細は明らかでない。また、脳の神経細胞は、血液脳関門で循環血液より隔てられ、神経血管ユニットという構成単位を通して、酸化ストレス抑制反応や神経新生が制御されている。本研究は、神経血管ユニットにおける細胞間クロストークに着目し、ポリフェノールのうち特に生物学的利用能の高いものとその代謝産物を用いて、①抗酸化作用と②神経新生促進作用の2方向から、神経保護の作用機序を解明する。
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研究成果の概要 |
脳内で高いbioavailability と検出性を備えたポリフェノール代謝産物の神経保護メカニズムを解明することを目的とし、培養細胞株の2層性共培養モデルを使用して,酸化ストレス性細胞死に対するポリフェノール代謝産物の作用を検討した。Gallic acid,Urolithin-AはROS レベルの減衰を介して神経細胞の生存率を維持し,SOD 活性を増加させた。これらの抗酸化ストレス作用は,単層神経細胞よりも星状膠細胞との共培養神経細胞で増加したため、細胞間相互作用の存在が示唆され、検討の結果Nrf2/ARE 経路の増強が細胞間相互因子の1つであることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症の原因の多くを占めるアルツハイマー病では、脳内で発生する酸化ストレスや炎症が病態を悪化させることが知られている。ポリフェノール代謝産物は抗酸化作用から神経保護効果が期待されているが、神経保護のメカニズムの詳細は明らかにされていない。本研究は,脳内で高いbioavailabilityと検出性を備えたポリフェノール代謝産物であるGallic acidとUrolithin-Aが神経保護作用を示すことと、その作用は星状膠細胞との細胞間相互作用を介して発揮されることを培養細胞系において明らかにした。同分子の前駆体を含む茶やベリー類等は酸化ストレス性神経障害を低減させる可能性が示唆された。
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