研究課題/領域番号 |
19K02379
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
榎本 一郎 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10462970)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 表面改質 / 高強度繊維 / 染色加工 / 接触冷感性 / 電子線硬化 / 放射洗グラフト重合 / フッ素ガス処理 / スルホン化 / 高強力繊維 / 吸水速汗 |
研究開始時の研究の概要 |
高強力繊維、特に繊維超高分子量ポリエチレン繊維を対象とし、フッ素ガス処理および放射線グラフト重合により染着座席を導入し、染色堅ろう度が4級以上となる染色繊維を作成する。これまでカチオン染料で染色して3級以上の染色堅ろう度を得ていることから、もう一段等級を上げるために加温や減圧からのガス導入など処理条件を検討して、繊維の内部まで改質する。また超高分子量ポリエチレン繊維が軽量で、接触冷感に優れている特性を生かし、吸水速乾機能を付与することでこれまでにない機能を備えた衣服を得る。
|
研究成果の概要 |
高強力繊維として超高分子量ポリエチレン繊維を使用した。この繊維を10cm×20cm程度のニット生地にして染色加工用の試験布とした。染色および樹脂加工の前処理とて、親水性を向上させるため、フッ素ガス処理により表面改質した。特にスルホン化処理した試験布で染色性が向上した。しかし、耐光堅ろう度および洗濯堅ろう牢度に劣るため、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂でそれぞれ表面処理したところ、ウレタン系樹脂で耐光堅ろう度および洗濯堅ろう度が4級程度となった。この染色加工した試験布の接触冷感性(q-max)を調べたところ、0.200W/cm2となり処理前後で大きな差異はなく、接触冷感性が確認できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高強力繊維はその優れた特性から、産業資材などの特殊な利用が主となっているが、利用しやすくすることで、日常生活の向上につながる。今回使用した超高分子量ポリエチレンは接触冷感性に優れていることから、シーツ等にも利用されているが、染料染色が困難なことから、用途は限定的である。またこの繊維は比重が0.95程度と非常に軽量であることからスポーツ衣料としても利用できる可能性がある。繊維の伸びが少なと頃はニット生地にすることで改善可能である。今後さらに樹脂加工の精度を高めることで実用性が見込める。
|