研究課題/領域番号 |
19K02397
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
勅使河原 君江 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60298247)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 西田秀雄 / 絵日記指導 / 童詩雑誌『きりん』 / 学びの循環 / 美術・造形教育 / 赤ペン指導 / 美術造形教育 / クロッキー教室 / 童詩雑誌 『きりん』 / 図画工作教育 / 童誌雑誌『きりん』 / 図画工作科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後間もない1950年代に京都市立富有小学校教諭・西田秀雄の絵日記指導によって作成された絵日記の資料収集とその分析を行うとともに、絵日記を書いていた人々へ取材を行い、絵日記指導を通した教師と子どもとの交流から、子どもたちの学びの再生と教師自身の教育力の再生に取り組んだプロセスを読み解くことを目指す。資料としては、子どもたちの絵日記と共に西田の指導のもと作成した絵や詩が掲載されている童詩雑誌『きりん』も補助資料として取り上げ、戦後の関西で行われていた絵日記を通した子どもと教師の学びの循環を解明し、その交流の中で培われた学びの深さとその意味について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、小学校教諭であった西田秀雄(1913-1992)が実践した絵日記指導について1.西田が1950年代に実践した絵日記指導資料の収集とアーカイブ化。2.絵日記資料中に残された西田の赤ペン指導の内容に焦点をあてた検討。3.絵日記が作成されたのと同時期に発行されていた童詩雑誌『きりん』に掲載された西田が指導した児童作品の調査。4.西田の絵日記指導と『きりん』掲載作品との関係性の検討に取り組んだ。これらの研究通して、絵日記という媒体を通した子どもと教師の学びの循環という実践の構造を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、西田による絵日記という媒体を通した西田の赤ペン指導によって子どもと教師が対話的にやりとりしながら子どもの表現力を養う学びの循環を構成していたことが明らかになった。また、絵日記指導によって子どもたちの表現力が養われ、数多くの絵や詩、綴り方の制作が行われ、それらの成果物が童詩雑誌『きりん』に数多く掲載されてたことから本誌は出版物として広く子どもたちの表現作品を周知するという役割とともに当時の子どもたちの表現力を涵養する場としての役割も担っていたことがわかった。これら子どもと教師の対話的な学びの実践は現代における主体的で対話的な深い学びを目指す実践資料ともなりうるといえよう。
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