研究課題/領域番号 |
19K02404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
小池 亜子 (田中亜子) 国士舘大学, 政経学部, 准教授 (10439276)
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研究分担者 |
古川 敦子 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (80731801)
矢崎 満夫 阿南工業高等専門学校, その他部局等, 特命准教授 (50432191)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 外国人児童生徒等教育 / 教員研修 / 日本語指導 / 現職教員 / ボトムアップ型 / 地域ニーズ / 日本語初期指導 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、外国人児童生徒等教育の現職教員研修について、地域ニーズを活かした研修の効果を検証し、研修の開発モデルを提示する。そのため、地域特性の大きく異なる3市を対象とし、それぞれの地域ニーズに応じた研修を試行する。そして、教員が研修から何を学び、どのように実践に活用しているのか、活用されていないとすればその要因は何かについて、聞き取り調査と授業観察を行い、研修の効果を検証する。
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研究実績の概要 |
外国人児童生徒等教育について地域ニーズの異なる3つの調査対象地域について、教員研修の体制や内容の改善提案を目的として以下の調査を実施した。 地域Aについて、教育委員会、初期支援教室、小学校を複数回訪問し、担当指導主事及び初期支援教室担当教員との協議により、①学力向上につながる取り組み案、②教師の意識改革につながる取り組み案、③ネットワーク構築につながる取り組み案に関して現場の課題を共有した。①について、児童生徒の母語・日本語の力を把握して今後の支援方法を検討するため、DLA(対話型アセスメント、文部科学省)の使用方法に関する勉強会を実施した。これにより、ことばの力の把握と診断方法について教員が理解しにくい点や、その理由に関する情報を得た。②については、初期支援教室担当教員と児童生徒の在籍学級担任との意識の相違点を把握した。③について、日本語指導担当教員の定期的なリモート会議に参加し、現場のニーズを把握した。 地域Bについて、教育委員会、日本語指導担当教員の定期的な研究会に複数回赴き、現場の課題を把握するとともに、前年度までの調査結果を踏まえた教員研修用の小冊子作成に着手した。経験豊富な教員に対するヒアリングを実施し、現場のニーズに合わせて、初任、中堅、ベテラン教員のそれぞれのニーズに対応した内容にする等の示唆を得た。 地域Cについて、経験豊富な教員にヒアリングを行った。指導経験に基づいて作成された外国人児童生徒等の受け入れの手引きを入手し、経験豊富な教員の指導観に関する知見を得た。また、行政や地域の学校教員と情報共有するための効果的な方法について検討した。 以上の調査結果を踏まえ、研修の効果と課題をまとめるための基礎資料の整理を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型ウイルス感染症拡大の影響により2020年度、2021年度に滞っていた実地調査を2022年度に進めたが、調査結果を踏まえて実施する予定であった研修の試行が遅れている。 しかし、2022年度の実地調査で教員へのヒアリングや授業観察を数多く行うことができたため、今後の研修実施に向けた現場の具体的ニーズと課題が把握できた。最終年度は、実地調査のデータを整理し、得られた知見をまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
3つの調査対象地域における研修ニーズをまとめ、研修内容を立案するとともに、協力を得られた地域においては、可能な範囲で一部を試行する。また、これまでの調査結果を踏まえ、教員研修のための教材を現場の学校教員との協働により小冊子にまとめる。これらを円滑に遂行するため、引き続き、研究協力を依頼している各教育委員会と綿密な打合せを行いながら進めていく。
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