研究課題/領域番号 |
19K02412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 美作大学 |
研究代表者 |
遠藤 健治 美作大学, 生活科学部, 教授 (50288031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 戦前京都府 / 私立学校 / 小学校教員検定制度 / 無試験検定 / 教育史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦前京都府を事例とした私立学校による小学校教員養成に注目し、新たな師範学校以外の小学校教員輩出経路を解明することを目的としている。そして、この研究目的を達成するため、これまでの研究活動による成果に加え、上記の4つの研究課題に取り組む。これにより、私立学校(大学)による小学校教員養成が戦後教員養成の二大原則により開始されたとする学界の「常識」を問い直し、新たな「常識」を提示することをめざす。
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研究実績の概要 |
本年度における本研究の研究成果は、以下の3点である。1.遠藤健治「1930年代以降、京都府における小学校教員無試験検定の実施過程 ――戦前日本における私立学校女子卒業生の小学校教員免許状取得ルート――」(関西教育学会編『関西教育学会紀要』22、2022年)。2.遠藤健治「京都市立絵画専門学校本科卒業生に対する小学校教員無試験検定による小学校図画専科正教員免許状の授与に関する史料」(美作大学・美作大学短期大学部『紀要』56・68、2023年)。3.遠藤健治「1930年代以降、京都府における小学校教員臨時試験検定の運用手続き ――戦前日本における私立学校女子卒業生の修学歴に応じた小学校教員界への参入経路――」(中国四国教育学会編『教育学研究ジャーナル』28、2023年)。
なお、上記論文1「1930年代以降、京都府における小学校教員無試験検定の実施過程 ――戦前日本における私立学校女子卒業生の小学校教員免許状取得ルート――」より、第3回関西教育学会学会賞を受賞した。 一方、コロナ禍ということもあり、残念ながら学外での学会発表をすることはできなかった。来年度は学会発表も積極的に行いたい。 さて、以上をふまえ、来年度においては、従来から継続して行ってきた京都府立京都学・歴彩館での史料調査の成果のみならず、同志社女子専門学校(現同志社女子大学)、平安女学院(現平安女学院大学)での史料調査の成果も発揮しつつ、残された課題である小学校教員無試験検定認定校の認可過程、および小学校教員無試験検定認定校への入学者層の解明に努めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度における本研究の進捗状況は、コロナ禍に伴い学外での調査活動を十分に行うことができなかった結果、また本務校の変更に伴う諸業務が煩雑であった結果などにより、やや遅れている。そのため、本研究は、本来であれば2022年度をもって終了を予定していたが、研究期間を2023年度まで延長することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度においては、学外での調査活動への制限も少なくなったことから、残された課題である 1.戦前京都府における小学校教員無試験検定認定校の認可過程 2.戦前京都府における小学校教員無試験検定認定校への入学者層など の解明に努めたい。 また、本研究をとおし、戦前日本において小学校教員免許状を取得した女性、とくに私立学校卒の女性が実際にどれほど教職に就いたのか。また、教職に就いた者は、その後教員としてどのようなライフコースを歩んだのかを解明するという課題も浮き彫りになった。そのため、これら課題は、次回獲得した科研費を活用することにより解明を進めたいと考えている。
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