研究課題/領域番号 |
19K02428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
板橋 孝幸 奈良教育大学, 学校教育講座, 教授 (00447210)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 郷土教育 / 師範学校 / 郷土研究室 / 青年期教育 / 植民地教育 / 郷土化 / 郷土科 / 教育史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、学校教育と社会教育のはざまに着目し、昭和戦前期農村小学校教員が郷土教育運動を軸にそのはざまをつなぐ学習内容を構築した取り組みとその史的展開について検討する。地域において全村学校の指導的役割を担った教員は、小学校に通う児童だけでなく、勤労青少年層や成人層にも積極的に郷土教育を実践していた。学校教育と社会教育の関係を検討して、両者をつなぐ郷土教育のカリキュラム構造について歴史的に分析する。
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研究実績の概要 |
本年度は学校教育と社会教育をつなぐ役割を果たした教員の養成に焦点をあて、師範学校で行われた郷土教育の取り組みについて研究を進めた。具体的には、奈良県師範学校が郷土研究室の経営にあたって作成した目録と現存する収集資料を用いて、郷土調査活動の実態を検討した。郷土研究室とは、昭和戦前期各府県師範学校をはじめ初等中等学校において郷土教育推進のための収集資料を保管・展示した部屋をさす。郷土研究室以外にも、郷土室、郷土館などさまざまな名称が用いられていた。 文部省が1930年度から1931年度にかけて各府県師範学校に郷土研究施設費を交付したことをきっかけに、多くの師範学校では郷土教育に関わる資料を収集して郷土研究室を設置していった。研究対象とした奈良県師範学校においても、郷土研究施設費の交付を受けて郷土研究室が設置され、積極的な郷土教育が展開された。奈良教育大学には昭和戦前期のものを含む奈良県師範学校関連の諸資料があり、なかでも生徒による調査活動の実施に至る経過及びその記録が現存している。そうした資料の分析から、学校教育において調査活動を積極的に導入する基盤が形成された点、教科書をどう教えるかという方法論から地域に即して教育内容をどうつくるかという内容論へと教育改革における軸が変化した点、生徒による郷土調査は合科的総合的な学習論であってよりよき地域住民の育成にもつながっていた点を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね予定していた研究計画を進めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナの影響で、資料収集・聞き取り調査が困難になっている。調査の実施が難しい場合は、これまでに収集した資料を整理して、今後の研究を進めるための資料分析作業を行う。
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