研究課題/領域番号 |
19K02466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 実践女子大学 (2023) 浦和大学 (2021-2022) 川村学園女子大学 (2020) 立教女学院短期大学 (2019) |
研究代表者 |
野尻 美枝 実践女子大学, 生活科学部, 准教授 (60554110)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 幼児教育史 / キリスト教主義幼稚園 / アメリカ幼児教育 / フレーベル主義 / エリザベス・ハリソン / 保育カリキュラム / 保育実践史 / カリキュラム / フレーベル / アメリカ幼児教育史 / キリスト教主義保育 / 母親学校 / 保育実践 / 恩物積木 / 家庭支援 / キリスト教保育 / 北米幼児教育史 / 社会に開かれた教育課程 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「社会に開かれた」幼児教育の実現方策について、近代日本をはじめ同時代のアメリカ・カナダにも焦点を当て、近代日本キリスト教保育の実践を教育学的かつ歴史的視座に基づいて実証を試みるものである。加えて、比較教育実践史的研究を通して多角的に本テーマを捉えることを目標に据える。 研究方法はまず、アメリカ・カナダにおける幼児教育実践史について、新教育運動前後に顕在していた保守、保守進歩、進歩の三派の動向を基軸に検証する。また、近代日本キリスト教保育の特徴を保育記録等を通して捉え、実践に関する調査を行う。さらに複合的検証を経て、今日課題となっている社会に開かれた幼児教育の具現に向けた提言を目指す。
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研究成果の概要 |
近代日本のキリスト教主義幼稚園では、フレーベルの思想が最も実践的に表れている『母の歌と愛撫の歌』に基づいた保育実践を展開していた。同書は、元々は家庭における母親向けであったが、Susan Blowは幼稚園という集団向けに適用できるよう翻案している。20世紀前後の北米では、『母の歌と愛撫の歌』の勉強会や母親学校を設置して、幼稚園で繰り広げられる教育を家庭においても同様、同質を期待するようになる。これが「社会に開かれた」幼児教育の実現の具体的施策となり、「母の会」や「家庭訪問」等の保育者の積極的な家庭との連携、地域市民による幼稚園運営の理解や支援を受けた無償幼稚園の隆盛に繋がった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「社会に開かれた」幼児教育の検討には、保護者・地域・子ども(入園前・在園・卒園)が包括的に結びつきを感じられる近代日本キリスト教主義幼稚園の実践のような取り組みが有効であり、幼稚園が地域コミュニティへ積極的に働きかけることが有効であると考える。また、その中心には、保育者の活躍は不可欠であり、社会が保育者の専門性を再認識、再評価することも同時に必要であるといえるだろう。
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