研究課題/領域番号 |
19K02483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
池谷 美衣子 東海大学, スチューデントアチーブメントセンター, 講師 (00610247)
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研究分担者 |
冨永 貴公 都留文科大学, 教養学部, 准教授 (90572553)
堀本 麻由子 東洋大学, 文学部, 准教授 (70512630)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 社会教育 / ワークライフバランス / 生涯学習・社会教育 / ジェンダー規範 / 時間主体性 / 社会運動 / 社会教育・生涯学習 / 社会運動論 |
研究開始時の研究の概要 |
ワークライフバランスは、成人が実生活の中で直面している労働・生活課題と向き合う際の理念として意義をもつ。これに関わって、生涯学習・社会教育研究には2つの課題がある。①「標準」的な労働・生活が解体されるなかで、成人はライフステージに応じて仕事や生活のあり方を問い直し、状況に応じて作り変えることが一層求められ、それを支える学習が必要となる。②WLBは社会の諸制度や経済的・文化的状況にも規定されることから、自分とは異なる労働と生活の状況や価値観を生きる他者と出会い、その間に共通性を見出すための省察・対話・学習の場が一層必要となる。本研究は、特に②に関する学術的・実践的展望を拓くことを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、ワークライフバランス(WLB)の実現を成人の生活課題として捉え、それを生涯学習・社会教育の観点から学習課題として具体化することを目指した。コロナ下でインタビュー調査が実施できなかったものの、本研究を通して、WLBは労働政策・家族政策の対象にとどまらず、地域を含む社会教育研究にとっても政策・実践の両面で重要なテーマであることを明らかにした。さらに、学習課題としてWLBを位置づけるにあたって、ジェンダー規範やケア関係、異性愛標準家族主義の問い直しなど家族をめぐる論点、労働と生活の分断を乗り越える時間主体性(時間主権)、企業を超えた社会空間での学びなどが有効な観点になることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の社会的意義は、労働・福祉・家族という各社会政策で取り組まれているWLBという政策課題を、生涯学習・社会教育研究の領域から描き出そうとしたことである。すなわち、WLBを個人の選択や生き方の課題としてではなく、地域社会を含んですべての人に関わる共通の学習課題として位置づけるものである。また、労働主体/生活主体の形成という社会教育の命題をWLBという現代的課題に結び、労働主体と生活主体の不可分性を重視して論じたところに学術的意義がある。
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