• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自己変容をもたらすケアリングを通した多文化共生:ESDの適用可能性に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 19K02508
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

曽我 幸代  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (40758041)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードESD / 変容 / 適用可能性 / 当たり前 / 持続可能な開発 / 日常 / 持続不可能性 / SDGs / 自己変容 / 社会変容 / ホールスクール・アプローチ / ケアリング / 多文化共生
研究開始時の研究の概要

ESD(持続可能な開発のための教育)は人権侵害や環境破壊などの諸問題に関する学習を通して、自らの生活をふり返り、価値観や行動、暮らし方を変えていくことに狙いを置く教育活動である。本研究では学びを生活につなげる「適用可能性」というESDの特徴に着目する。適用可能性を高めるために自己と他者との関係性を捉えるケアリングを用いて、他人事とされる状況を自分事化していく変容のプロセスを捉える。ケア論に関する文献調査および適用可能性の高い事例調査から多文化共生のあり方を検討し、異質性に出会う大学生の海外フィールド調査の記録から、自らの生活と分断した問題を自分事化する自己変容のプロセスを明らかにする。

研究実績の概要

本研究は「異質な他者とともにいることが多文化共生社会につながるのか」を明らかにすることにねらいを置いている。ESDは気候変動や社会的不公正などに関する諸状況の実態を学びながら、自らの生活をふり返り、価値観や行動、ライフスタイルを変えていくことが目的とされる教育活動である。その要となるのがESDの7つの特徴の一つである「適用可能性」である。それを高めるために自己と他者との関係性を説くケアリングを用いて、他人事とされる持続不可能な諸状況を自分事化していく変容のプロセスを捉えることが本研究の目的であった。
コロナ禍によって当初予定していた国内外スタディツアーを通した調査を実施することができなくなったため、調査内容を変更した。ESDに関心のある若者(教育実践者(教歴20年未満)を含む)20名を対象に、約1年間のESDプログラムへの参加を通して、自らの生活と分断した問題を自分事化する自己変容のプロセスを捉える。調査は2020年12月から2022年2月までの期間で、全15回のプログラムを通して行われた。プログラムでは、日常の暮らしから遠くの他者との関係、持続可能な開発から考える前半6回分と、身のまわりの他者との関係から持続可能な開発や日常を考える後半6回分からなる。調査協力者は毎月1回開催するワークショップに参加し、各回の感想やコメントをノートに記述した。校務などの理由から途中辞退者もいたが、最終回まで参加した調査協力者からノートを回収した。回収できたノートから、分析に向けてデータ入力をし終えた。
自らの価値観を問い直したり、考え方に気づいたりすることを記録した文書の内容分析、およびワークショップで書かれた内容の分析を行う予定であったが、うまく遂行できていない。次年度において、分析と結果報告を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

日常業務の多忙により、研究に費やす時間がとれていない。データの分析および結果の発表を当該年度にする予定であったが、次年度で継続して行う予定である。

今後の研究の推進方策

長期休暇を使い、入力データの分析を行い、ESDプログラムに求められる特徴等を捉えたい。分析後、調査協力者向けに報告会を行い、紀要投稿等の機会を使って、公表していきたい。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (24件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (12件) (うちオープンアクセス 8件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 「他者との共生」の再考とESDの可能性:共生社会の実現に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      人間文化研究所年報

      巻: 19 ページ: 118-121

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] はじめに、本プロジェクトの視点と活動2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      特定課題研究 21 世紀の社会変容と国際理解教育 報告書

      巻: 1 ページ: 72-75

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] SDGsと若者世代2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      TEEPコラム

      巻: -

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] リフレクション:SDGsのレンズを通して2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      TEEPコラム

      巻: -

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 〔2021年度FD報告〕人文社会学部におけるFDをふり返る2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      人間文化研究所年報

      巻: 17 ページ: 55-58

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ホールスクール・アプローチの再考:『ときをためる暮らし』と「ふるまう建築」から2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      地球規模課題に応答する学習に関する研究:気候変動教育に焦点を当てて(研究代表者:永田佳之、2019-2021年度科学研究費助成事業基盤研究(C)研究課題番号 19K02792)

      巻: 1 ページ: 73-86

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 第4 回(2021年度)研究大会報告:シンポジウム:ESDの深さの次元と広がりの地平:いま、ホリスティック・アプローチに期待するもの2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      ホリスティック教育/ケア研究

      巻: 25

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「一人ひとりの人生の基盤としての理念」と学校教育2021

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      令和2年度「一人ひとりの人生の基盤としての理念」(旧:なごや版キャリア支援)策定・普及委託事業報告書

      巻: 2 ページ: 15-21

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教師教育における対話的手法に関する先行研究レビュー:「日本教師教育学会年報」1990年代の動向に着目して2021

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      対話的手法を通したホリスティックな教師教育のプログラムの開発と検証(2018-2020年度科研費補助金基盤研究(C)研究代表者:河野桃子、課題番号:18K02567)

      巻: 1 ページ: 11-20

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 円頓寺商店街:「雑多」のなかにあるインフォーマルな学び2021

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      人間文化研究所年報

      巻: 16 ページ: 55-58

    • NAID

      120007174959

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 聞き取り報告(2)2021

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      名古屋市立大学人間文化研究所2020年度共同研究プロジェクト研究成果報告書 円頓寺説話の編集と研究(2)(研究代表者:阪井芳貴)

      巻: 2 ページ: 24-37

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Building Awareness of Sustainability through ESD: NCUアジア拠点校シンポジウム2019に参加して2019

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 雑誌名

      人間文化研究所年報

      巻: 15 ページ: 84-86

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 学び論:社会変容と自己変容をつなぐ「架け橋」づくりプロジェクト~学びのリデザインをもたらす創発~2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 学会等名
      日本国際理解教育学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共生社会における教育:ESDの視点から2022

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 学会等名
      人間文化研究所プロジェクト成果報告会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 名古屋市立大学人文社会学部におけるESDとFD研修2021

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 学会等名
      日本国際理解教育学会研究・実践委員会「学び論」プロジェクト公開研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共生とESD2019

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代
    • 学会等名
      日本教育学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「でも」に応答する園改革:一人ひとりをケアする保育を実現するために2019

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代・神谷良恵・ユリア
    • 学会等名
      日本ホリスティック教育/ケア学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] SDGs時代の水・気候変動教育を問う2019

    • 著者名/発表者名
      曽我幸代・宇土泰寛
    • 学会等名
      日本国際理解教育学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Building Awareness of Sustainability through ESD2019

    • 著者名/発表者名
      Sachiyo Soga
    • 学会等名
      NCU Contact Points in Asia Symposium 2019
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] 現代国際理解教育事典 改訂新版2022

    • 著者名/発表者名
      日本国際理解教育学会
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750353395
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 国際理解教育を問い直す2021

    • 著者名/発表者名
      日本国際理解教育学会(編著)
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750351797
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 転換期・名古屋の都市公共政策2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤恭彦、小林直三、三浦哲司(編著)
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623089864
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 事典 持続可能な社会と教育2019

    • 著者名/発表者名
      日本環境教育学会/日本国際理解教育学会/日本社会教育学会/日本学校教育学会/SDGs市民社会ネットワーク/グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(編)
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      教育出版
    • ISBN
      9784316804842
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] ワークで学ぶ教育の方法と技術2019

    • 著者名/発表者名
      小室 弘毅、齋藤 智哉、池田華子、井藤元、北田佳子、黒田友紀、曽我幸代、長澤 貴
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779514180
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi