研究課題/領域番号 |
19K02510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 福山市立大学 |
研究代表者 |
小野 方資 福山市立大学, 教育学部, 准教授 (30569827)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 子どもの権利 / 生活指導(生徒指導) / ゼロ・トレランス策 / 教育人権 / 新自由主義 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、文部科学省により示された、ゼロ・トレランスの方針(Zero Tolerance Policy 以下、ZTP)に基づく生徒指導に関する政策方針が、国内の教育行政や教育現場にどう波及しているかの解明を大きな目的とする。この目的のために、併せてフィールド調査を実施し、ZTPに基づく生徒指導が起こしている子どもの権利侵害の問題の比較研究を行う。
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研究成果の概要 |
ゼロ・トレランスの方針(Zero Tolerance Policy 以下ZTP)に基づく生徒指導の実態を調査研究した。具体は以下のとおりである。 ZTPを推進する政策的背景について歴史的手法で研究を進め、(1)政府の政策にZTPの方針は、1994年の警察機構の変革の頃に出現したことが明らかになった。そしてこれは、1990年代~2000年代の文部科学省における生徒指導関連政策文書へ波及していた。(2)この動向の波及について研究するため、ZTPに基づく生徒指導を推進していた広島県、福山市に注目し政策文書を調査した。当該文書は「生徒指導ハンドブック」であり、この記載内容の法的問題を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生徒指導や校則の内容は子どもの成長や発達の権利の保障に則うことが求められる。にもかかわらず、子どもの権利保障に矛盾する生徒指導や校則の存在が明らかになり、例えば「ブラック校則」といわれ大きな問題として取り上げられている。この研究では、子どもの権利保障と緊張関係にある生徒指導や校則の中にZTPの特質があるとし「文部科学省に出されたZTPに基づく生徒指導政策の方針の教育行政や教育現場への波及状況は、日本国内でいかようであろうか」「この生徒指導の方針の導入経緯や、校則の中身、そして校則・生徒心得の具体的運用に伴う権利侵害といった点において、地域に現れる問題状況はいかようであろうか」を明らかにした。
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