研究課題/領域番号 |
19K02563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 広島大学 (2020-2023) 愛媛大学 (2019) |
研究代表者 |
尾川 満宏 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (30723366)
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研究分担者 |
尾場 友和 大阪商業大学, 公共学部, 准教授 (50781374)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | キャリア形成 / 職業選択 / ジェンダー / 職業教育 / 進路選択 / 女性 / カリキュラム / キャリア / 専門学校 / 工業教育 / 工業系女子 / 建設業 / 製造業 / 工業高校 / 女性活躍推進 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、主に日本の中等教育・中等後教育で工業教育カリキュラムを学ぶ(学んだ)女性に焦点を当て、彼女らのキャリア形成を検討することによって、工業分野における職業教育の今日的課題を明らかにすることを目的としている。具体的には、「女性活躍推進」政策や業界施策、学校の職業教育や就職などに関する動向を整理し、本研究の学術的・政策的な位置づけを明確にしたうえで、インタビュー調査を中心に、「工業系女子」に固有の学校経験や職業選択、キャリア形成を明らかにする。以上より、工業教育と女性のキャリアの関連を「学校から職業への移行」の文脈で考察し、今後の職業教育をめぐる理論的・実践的示唆を提示する。
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研究実績の概要 |
最終年度では、工業系女子に対するインタビュー調査を引き続き進めるとともに、工業系女子たちの職業選択に関する経験に関する分析・考察を行い、学会発表を行った。 具体的には、職業選択のバリエーションとして①ストレート(適応:工業系学校⇒工業系職種)、②シフト1型(離脱:工業系学校⇒非工業系職種)、③シフト2型(参入:非工業系学校⇒工業系職種)、④その他(進学など)の諸類型のうち、①ストレート層に着目して彼女たちの仕事内容や職務をめぐるジェンダー語りを分析した。調査の結果、工業系キャリアの職務における女性の不利が語られることは少なくないが、同時に、職務の女性的な側面を取り上げて語る女性が存在することも明らかになった。こうした語り方は、これまで「男性向け」とされてきた職業イメージの転換可能性を示唆するものである。しかし同時に、ジェンダー観それ自体を再生産する語りでもある。これらの事例が職業とジェンダーの関係再編にいかなる意義や意味をもつものなのか、今後は理論的な検討も進める必要がある。 研究期間全体を通じて、コロナ禍での調査進展が計画通りに進まなかったことは否めないが、一定数の協力者を得て、工業系女子のキャリアの多様性を把握することができた。とくに、工業高校や工業系専門学校、あるいは工科系大学に在学している生徒・学生や、そうした学校を卒業した後に初期キャリアを形成してきた若年女性の経験を調査するなかで、工業系キャリアをめぐる認識の形成過程や、進路希望・職業希望の形成過程におけるジェンダー経験を把握し、いくつかの仮説的な論点を抽出することができた。この点は本研究課題の重要な成果であり、今後のジェンダーと職業教育の研究や、ジェンダー視点からのキャリア研究に示唆を与えるものと考えられ、考察を精緻化させる必要がある。
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