研究課題/領域番号 |
19K02574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
出羽 孝行 龍谷大学, 文学部, 教授 (20454530)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 革新学校 / 学校民主化 / 専門的学習共同体 / 生徒自治活動 / 教育運動 / 児童生徒人権 / 生徒自治 / 非教科活動 / 学校生活記録簿 / 大学進学 / 随時募集 / 自発性 / 京畿道 / 学生人権 / 社会共創 / コロナ禍 / 学びの共同体 / 教育民主化運動 / 全教組 / 日韓教育交流 / 教育課程の再構成 / 大韓民国 |
研究開始時の研究の概要 |
韓国における革新学校が従来の権威的な学校文化を変革し、学校民主化を達成することが出来た要因について明らかにするために、以下の研究を行っていく。 まず、教員による教育運動から革新学校が生まれるに至った要因を明らかにする。そのために、革新学校を構想した教員への聞き取りと、革新学校での実践内容を詳細に考察する。 次に、革新学校における学校民主化の構成要素を抽出するために、革新学校の教員、保護者、生徒にインタビューを行い、革新学校における教育実践の内容の詳細を探る。 その他、革新学校に求められる教員の資質・能力を担保するためのシステムである教員研修について考察を行う。
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研究成果の概要 |
韓国における学校教育の民主化の方策の一つとして実践されてきた革新学校の成立経緯を整理すると共に、革新学校の特徴である教員による専門的学習共同体の活動や生徒による自律的な活動について調査を行ってきた。革新学校は韓国における教育運動の成果が結実したものであり、教育運動を行ってきた教師らによって特徴的な教育が実施されてきた。京畿道から始まった革新学校は全国に広がりを見せ、生徒自治活動も活性化していることが判明している。しかし、革新学校が普遍化するに従い、当初の理念には変化が見られ、安定性、継続性といった面で曲がり角を迎えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では新学習指導要領で探究学習が導入され、個別最適化学習など、従来の学力観が転換しつつある。従来の一斉講義型の授業形式から、児童生徒が主体的に自ら設定した目標を探究する学びが学校教育の主流になるとされる。韓国の革新学校でも生徒や教師が主体的に学びながら、仲間同士が共に変化する姿勢が重視されている。しかし、こうした学習観の転換は単に教える形式や内容を変化させるだけではなく、学校構成員の関係性をより水平的なものにし、互いの人権を尊重し合える風土の中で実現されるものと考えられる。韓国の革新学校の実態を明らかにすることにより、今後の日本の学校教育の進むべき方向性についての示唆を得ることができる。
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