研究課題/領域番号 |
19K02577
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
伊藤 亜希子 福岡大学, 人文学部, 准教授 (70570266)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 異文化間教育 / 政策・研究・実践の連関 / ドイツ / 包摂社会 / インターセクショナリティ / 権力 / カテゴリー / 異文化間教育の課題 / 移民社会 / 多様性 / 教師教育 / 異文化間の学校開発 / 移民 |
研究開始時の研究の概要 |
移民・難民の急激な増加による排外主義の高まりは、同時に包摂社会の構築を目指す異文化間教育の意義とその困難をも示すこととなった。そこで本研究は移民社会ドイツを例に、①政策:2013年異文化間教育勧告以降の政策動向、②研究:異文化間教育・レイシズム研究の動向、③実践:異文化間の学校開発の展開を明らかにし、これらの相互作用に着目しながら、異文化間教育の課題とその克服に向けた理論的研究を行う。さらに、今後外国人住民の増加が見込まれる日本社会を念頭に、本研究の成果を踏まえた日本の異文化間教育の政策的視点の提供をも目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、移民社会ドイツにおける異文化間教育の課題とその克服に向けて展開される政策、研究、実践の相互作用に着目し、この三者間の相互作用がいかに有機的に結びつけば、包摂社会の構築に向けた異文化間教育の実現に至るのか、その実相について理論的研究を行うことを目的とした。 研究成果として、以下の3点が挙げられる。①ブレーメン大学の教員養成の取り組みを事例に、三者間の有機的連関を明らかにした。②インターセクショナリティを視点に異文化間教育論における差異を巡る議論を整理し、権力への問いという課題を明らかにした。③権力関係の分析におけるインターセクショナリティの有効性とカテゴリーの問題を整理した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、公正で包摂的な異文化間教育の実現に向けた政策、研究、実践の連関を捉える理論的視座として、インターセクショナリティに着目し、ドイツにおける議論からその有用性を導き出した点にある。日本の異文化間教育学においても権力性への言及がなされるが、それをどのように捉えていくかという点は具体的に提示されていない。そうしたなかで、現代の日本社会における外国につながる人々をめぐる課題を捉える際に、インターセクショナリティを分析視点として持つことにより、課題をより複層的に捉えることを可能にするという点に社会的意義を見いだすことができる。
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