研究課題/領域番号 |
19K02581
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
粟原 知子 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (80608753)
|
研究分担者 |
熊澤 栄二 石川工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (30321425)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 子ども / 小学生 / 遊び / 21世紀型スキル / 生活 / 遊ばない / コロナ禍 / 放課後 / ワークショップ / 北陸 / 21世紀型教育スキル / 北陸地方 |
研究開始時の研究の概要 |
小学生が遊びで育む教育的スキルの種類とその必要性について、「遊ばない」子どもと「遊ぶ」子どもの違い・特徴から明らかにし【基礎研究】、遊びを阻害する要因を特定するとともに、小学生に豊かな遊び環境を保証する意義を広く社会に周知すること【応用研究】を目的とする。 【A基礎研究】北陸地方の小学生の遊び環境の状況を調査し、20年間での変化及び都市間比較を通して、遊びの質と自己意識の関係性について明らかにする 【B応用研究】遊びの質を保証する先進国での生活環境及び遊び状況の動向を調査し、遊びの質と教育的スキルの関係性を明らかにする。ワークショップ等を開催し、有効な遊び方の類例を構築し、広く社会に周知する
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、小学生が遊びで育む教育的スキルの種類とその必要性について、「遊ばない」子どもと「遊ぶ」子どもの違い・特徴から明らかにし、小学生のために豊かな遊び環境を保障する意義を広く社会に周知することである。今年度は、主に以下の3点について研究活動を実施した。 ①コロナ禍前後の遊び状況の変化の把握:本研究は約20年間の地方都市部における遊び環境の経年変化分析を目的としているため、コロナ禍における調査データ取得の不利益を考慮し、アンケート調査の実施を見送った。しかし、コロナ禍の影響を考慮した調査票を作成し、本研究チームでコロナ禍直前である2017年に実施した調査地区において新たにコロナ禍の影響を把握するためのアンケート調査を実施しその分析を進めた。その結果、1週間当たりの塾・習い事の時間が減少し、遊び時間が増加していることが分かった。また、自己肯定感や自己効力感に関わる意識について好影響がみられた。 ②放課後施設における遊び環境への意識調査:小学生の放課後施設である児童館及び児童クラブの運営者の意識と遊び環境の状況を把握するため、福井市のすべての施設を対象にアンケート調査を実施した。現在結果を分析中である。 ③海外での取組視察:IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)世界大会に出席し、スコットランドにおける様々な取組みを視察した。特に小学校の休み時間での遊びの質向上によって学校教育での好影響が認められるOPALプログラム事業は本研究の目標にも合致しており、今後も調査を続けたい。 新型コロナウィルス感染拡大の影響で、調査内容や研究計画に変更点が生じているが、コロナ禍という特異な状況下での影響を分析することで新たな知見を得た。また、小学生の遊び環境に大きな影響を与える施設運営者への意識調査を行うことで、子どもの遊び環境の質的向上を目指すためのポイントを整理していきたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では調査結果の公平性を考え、過去20年間に渡り小学校の授業時間等を利用し、担当の教員立会いのもとアンケート調査を実施してきた。過去20年間での経年変化分析を行う必要があるため、新型コロナウィルス感染拡大による生活環境の変化等の影響を考慮し、当該地区でのアンケート調査を中止した。一方で、コロナ禍における小学生の遊び状況と意識の変化について分析を行うこととし、コロナ禍前後で同地区小学校を対象にアンケート調査を実施した。 延期していた海外視察調査を実施し、情報収集は行ったものの、全体計画は様々な変更点によってやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、各アンケート調査及び海外視察で得られた情報をもとに、総括としての調査分析とまとめを行う予定である。必要に応じて追加調査を実施したい。
|