研究課題/領域番号 |
19K02585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
西山 修 岡山大学, 教育学域, 教授 (50310850)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 保育者 / アイデンティティ / 自伝的記憶 / 揺らぎ体験 / 保育者効力感 / 揺らぎ / 幼児教育・保育 / 発達心理学 |
研究開始時の研究の概要 |
社会の変動を背景に、今、保育者には一層高い資質・力量が求められている。これからの保育者には、専門的知識・技能の修得のみならず、保育者自身の自我の成長発達を志向した養成とその後の継続的支援が不可欠と考える。 そこで本研究では、保育者固有のアイデンティティ形成とその再統合の過程をこれまでの研究から整理する。また、得られた知見、とりわけ保育者のアイデンティティの「揺らぎ」に焦点をあて、自伝的記憶としての「揺らぎ」体験を活かした支援の具体的方途を提示する。もって、保育者の成長支援と実践の質保証を図ることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では先ず,保育者の自伝的記憶としての「アイデンティティの揺らぎ体験」と保育者効力感との関係を検討した。揺らぎ体験の有無が,保育者効力感に与える影響を分析した結果,揺らぎ体験を持つ保育者は,それを持たない者と比べ保育者効力感が明らかに高かった。揺らぎ体験の契機による保育者効力感の相違は見出されなかった。次に,保育者効力感の高低による,記述内容の相違を検討した。その結果,保育者効力感の高い保育者の記述は,自我関与性が高く,今後に活かしやすい形で記憶が保持されていることが示唆された。これらの知見から,アイデンティティの揺らぎ体験を活かす支援プログラムの枠組みを具体的に提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会の変動を背景に,今,保育者には一層高い資質・力量が求められている。他方,養成期,初任期,中堅期は成人形成期と重なり,アイデンティティ形成という発達上の課題に直面する時期でもある。本研究では主に,保育者の自伝的記憶としての「アイデンティティの揺らぎ体験」と保育者効力感との関係を検討した。そこで得られた知見を踏まえ,アイデンティティの揺らぎ体験を活かす支援プログラムの枠組みを具体的に提案した。これによって,保育者自身の自我の成長発達を志向した成長支援と実践の質保証を図る方途が拓かれたことに本研究の意義がある。
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