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保育士の離職防止に役立つ保育士キャリア・パースペクティブマップの作成

研究課題

研究課題/領域番号 19K02603
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関山陽学園大学

研究代表者

松浦 美晴  山陽学園大学, 総合人間学部, 准教授 (00330647)

研究分担者 上地 玲子  山陽学園大学, 総合人間学部, 准教授 (40353106)
岡本 響子  安田女子大学, 看護学部, 教授 (60517796)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード保育士 / 離職防止 / キャリア / キャリア・パースペクティブ / 促進的記号 / 離職要因 / TEA / 時間的展望 / ライフコース / ライフイベント
研究開始時の研究の概要

本研究は、保育士の離職防止・就業継続支援ツールとして「保育士キャリア・パースペクティブマップ」を作成し、現場や行政に提供することを目的とする。キャリア・パースペクティブとは、職業生活の主観的見通しを意味する。保育士が、結婚、出産等のライフイベントや、保育職以外の他職種就業への選択に焦点を合わせた見通しを持つ場合、保育職の待遇改善や研修等の施策・対策に関心が向かず、容易に離職を選択してしまう。ひいては保育士不足と、そこから来る待機児童問題をもたらすことになる。本研究は、保育士のキャリア・パースペクティブを調査しマップの形で視覚化し、保育士の離職予防活動のための新たな知見を提供するものである。

研究実績の概要

本研究は、保育士の離職問題を扱うにあたり、「キャリア・パースペクティブ」の概念に着目した。キャリア・パースペクティブとは「自分の人生における、職業生活を中心とした生き方の、実現可能性が加味された短期的・長期的見通し」(金井・矢崎,2005)と定義される概念である。本研究は、「保育士のキャリア・パースペクティブ」マップの作成を目的とし、開始された。2020年度には、保育士を対象とするインタビュー調査を実施、個人のキャリア選択をある方向に向かわせる「促進的記号」(ヴァルシナー,2007)となりうるものを抽出した。インタビュー調査を、2021年度中ごろまで継続した。また、先行研究から、保育士のキャリア選択の要因となりうるものをリストアップした。要因を、「離職・就業継続の外的要因となりうるもの」、「当事者の内面において生じる、内的要因としてありうるもの」に分け、整理した。それらの要因をマップに置するため、2021年度末には、全国の保育士を対象とするインターネット調査を実施した。回答者となる保育士に、「離職・就業継続の選択行動」を尋ね、さらに、促進的記号となりうるもの、保育士のキャリア選択の要因となりうるものをチェック項目として提示しチェックを求めた。2022年度には、多変量解析を用いてインターネット調査の結果を分析し、多くの保育士に一般化可能な、起こりうるケー
スを抽出した。また、成果発表として、学会発表1件と論文出版1件を行った。2023年度は、保育士一般に適用可能となるマップの作成に着手し、成果発表として、学会発表1件と論文出版1件を行った。
2024年度は、引き続きマップを作成する。また、さらなる成果発表を行い、すべての研究過程を終える予定である。既に論文を1件投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ感染拡大により、2019年度末以降の研究の進行が滞りがちとなった。その時点で、研究課題申請時よりも計画を後ろ倒しにするよう計画を変更していた。その後の進捗を上げることも考えられたが、確実に成果を出せるよう時間をかけることにした。2023年度に着手したパースペクティブマップの作成に時間をかけたい。また、発表すべき研究成果が残っているため、発表を行いたい。そのため、期間延長を申請する。

今後の研究の推進方策

これまで、保育士一般に適用可能となるマップの作成を目的に調査と分析を行い、2023年度はマップの作成に着手した。2024年度はマップを完成させ、成果の取りまとめと発表を行い、本課題の研究を終える計画である。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 保育士1名の就労継続の径路分析 : 複線径路等至性モデルによる事例の検討2023

    • 著者名/発表者名
      松浦 美晴・上地 玲子・岡本 響子・岩永 誠
    • 雑誌名

      日本保健医療行動科学会雑誌

      巻: 38 ページ: 62-70

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 民間企業を運営母体とする保育所が持つ保育士にとっての魅力の検討2023

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴・上地玲子
    • 雑誌名

      山陽論叢

      巻: 29 ページ: 73-79

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] キャリア選択の当事者としての保育士が離職・就業継続を選択する要因の検討にあたって2022

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴・上地玲子
    • 雑誌名

      山陽論叢

      巻: 28 ページ: 61-67

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 保育士リアリティショック尺度の作成2020

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴、上地玲子、岡本響子、皆川 順、岩永 誠
    • 雑誌名

      保育学研究

      巻: 58

    • NAID

      130008071681

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 保育士の視点からの将来展望に関わる概念と研究手法についての考察2019

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴
    • 雑誌名

      山陽論叢

      巻: 26 ページ: 79-86

    • NAID

      130007834365

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 保育士の離職・転職行動選択の要因調査―コレスポンデンス分析による検討―2023

    • 著者名/発表者名
      松浦 美晴・上地 玲子・岡本 響子・岩永 誠
    • 学会等名
      第37回日本保健医療行動科学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 保育士の離職・就業継続の選択要因 -多次元尺度法による分析-2022

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴・上地玲子・岡本響子・岩永 誠
    • 学会等名
      中国四国心理学会第78回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 保育士の就労継続の経路分析 ―複線経路等至性モデルによる1事例の検討―2021

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴・上地玲子・岡本響子・岩永誠
    • 学会等名
      第35回日本保健医療行動科学会学術大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 保育士資格保持者の就労選択についてのインタビュー 短期大学で資格取得後に4年制大学に編入学した有資格者を対象に2020

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴・上地玲子・岡本響子・岩永誠
    • 学会等名
      日本応用心理学会第87回大会代替措置
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 新人保育士の特性自己効力感・保育者効力感・ソーシャルスキルとリアリティショック ―保育士リアリティショック尺度を用いた検討―2019

    • 著者名/発表者名
      松浦美晴、上地玲子、岡本響子、岩永 誠
    • 学会等名
      第34回日本保健医療行動科学会学術大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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