研究課題/領域番号 |
19K02623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
岩田 恵子 玉川大学, 教育学部, 教授 (80287812)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 二人称的アプローチ / 乳児保育 / おもしろさ / ドキュメンテーション / 保育実践 / 乳児 / 仲間関係 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においては、二人称的アプローチにより、乳児の仲間とのかかわりあいのありようを明らかにすることを目的とする。そのために、主に以下の2つの場面の比較検討を行う。 1)保育実践の場における継時的な乳児間のかかわりあい。 2)実験室における初対面の乳児間のかかわりあい。 従来の研究視点である客観的な三人称的アプローチではなく、保育の実践、そして乳児のありようそのものを捉える二人称的アプローチで、乳児の仲間とのかかわりを捉えることにより、自ら学ぶ乳児の姿を描き、またそれを支える保育のありようを捉えることから、乳児保育の需要が高まり、その質を高める必要に迫られる現代に要請されている知見を得たい。
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研究成果の概要 |
本研究は、二人称的アプローチにより、乳児の仲間とのかかわりあいを明らかにすることを目的とした。本研究は、はじめ仲間と継続的に過ごす機会のある保育の場と初対面の仲間と関わる実験室の場での比較研究を予定していたが、コロナ禍の影響で、保育の場のみが対象となった。0歳児クラスを担当する保育者のインタビューから、仲間とのかかわり合いについて見えてきたことは、食事をはじめとした生活を共にする場面で相手を意識する様子が見られ始めること、魅力的に感じる相手を後追いし、模倣することが見られること、魅力的に感じるモノを介してやりとりが始まることが多いことである。今後、動画による微視的な分析を予定している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、0歳台から保育の場で過ごすことの意義の一端を明らかにすることができた。0歳児は決して受け身の存在ではなく、自ら関わろうとする存在であり、その関わろうとする対象は保護者、保育者だけではなく、周囲にいる仲間、モノにも向けられている。そこから得られる体験、学びが多様であることが示され、保育の場で過ごすことに、子ども自身にとって意味があることが示された。低年齢の保育は、保護者の就労、子育て支援のためのサービスの側面から捉えられることが多いが、子ども自身にとっても意味ある場、時間であることを示すことができたことは、意味ある結果であると捉えられ、今後さらに探究を深めたい。
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