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小児患者へのインフォームド・アセントに有効な視覚的デザインを用いた情報伝達の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K02634
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

岩藤 百香  川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 講師 (80612986)

研究分担者 青木 陸祐  川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 教授 (30330632)
松本 正富  京都橘大学, 工学部, 教授 (20341159)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードインフォームド・アセント / 小児医療 / ビジュアルデザイン / グラフィックデザイン / 小児
研究開始時の研究の概要

本研究は、小児の参加する医学研究において保護者でなく本人に病状や治療方法を説明して自発的な賛意を求める「インフォームド・アセント」の際、小児の納得を助ける情報伝達ツール制作がニーズの高さに反して実施されづらい現状に着目し、医療監修を経てHPで公開することで、実施の足掛かりとしてデザインの共有化が有効であることを明らかにする。申請者はこれまでに小児患者にとってイラストや色使いなど視覚的デザイン要素を用いた先進事例の調査、病院での実施状況調査を経て必要とされる視覚的要件の検討を行っており(課題番号:16K21537)小児患者本人への医療情報説明を広く普及する足がかりとなると期待できる。

研究実績の概要

本研究は,小児の納得を助けるインフォームド・アセント用の視覚的な資料をHPで公開することで実施の足掛かりとしての有効性を明らかにすることを目的とし,2023年度は看護師が資料作成時に感じる困難さの把握と,汎用的イラスト素材のHP公開に向けたダウンロードシステムの要件抽出を研究の主軸に置いた.
1.看護師が資料作成時に感じる困難さの把握:小児患者用の説明資料作成経験をもつ看護師に聞き取り調査を行い,1)限られた業務時間内に専門的な内容かつ子ども用のタッチで描かれたイラスト素材を探しきれないこと.2)説明文とイラストの適切な配置が分からないこと.3)凝ったデザイン調整をするための専門的ソフトがないこと.4)モノクロ印刷ではイラストが見づらいことがある,などの困難さが捉えられた.
2.汎用的イラスト素材ダウンロードシステムの要件抽出:先行して開発した小児白血病のための汎用的イラスト素材53点のHP公開に向けて,イラスト素材ダウンロードシステムの要件を検討した.一般的な素材配布HPで用いられるダウンロードシステムのパターンを抽出し,看護師への聞き取り調査によって得られたニーズを参考に1)患児の症例に応じて必要なイラスト素材をできる限り網羅し,一括でダウンロードできる.2)説明文とイラスト素材を組み合わせたデザインモデルがダウンロードできる.3)デザインモデルは一般的なソフトで内容を編集できる.4)必要に応じてカラー・モノクロ印刷に適したイラストを選択できる.という4つの要件を抽出した.また,著作権に関するガイドラインを明記することでイラストレーターの権利も守ることが確認された.
これまでの研究成果は,第70回小児保健協会学術集会および第70回日本デザイン学会にて発表した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

汎用的イラスト素材の開発において多職種の合意形成や医療監修に想定よりも時間を要した.それに伴い,イラスト素材に対する医療従事者とのディスカッションも予定の件数に至らなかった.

今後の研究の推進方策

2024年度は,開発したイラスト素材およびデザインモデルを公開するHPのプロトタイプを制作し,看護師によるインフォームド・アセント用の視覚的な資料作成に対する有効性を明らかにするため,以下の方策を積極的に講じる.
1)素材の探しやすさに有効な要件の抽出…HP上に開発した素材のダウンロードシステムを構築し,システムを利用した複数の看護師に対するアンケート調査を行って必要な素材の探しやすさに有効な要件を明らかにする.
2)素材を用いた資料作成に対する看護師の意識の把握…素材を利用して資料を作成した複数の看護師にアンケート調査を行って,作成時の意識に変化がみられるかを明らかにする.

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 小児がん患者向けインフォームド・アセント資料の導入実態とデザインに関する一考察2022

    • 著者名/発表者名
      岩藤 百香、松本 正富、青木 陸祐
    • 雑誌名

      デザイン学研究

      巻: 68 号: 4 ページ: 4_65-4_70

    • DOI

      10.11247/jssdj.68.4_65

    • ISSN
      0910-8173, 2186-5221
    • 年月日
      2022-03-31
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 患者向け治験説明文書の改善に向けたビジュアルデザインの要件2021

    • 著者名/発表者名
      岩藤百香,松本正富,青木陸祐
    • 雑誌名

      デザイン学研究

      巻: 67 ページ: 57-64

    • NAID

      130007988618

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 小児がん患者向けインフォームド・アセント資料作成環境の改善に向けた汎用的イラストの要件2023

    • 著者名/発表者名
      岩藤百香,井上清香,大姶良義将,松本正富
    • 学会等名
      第70回日本小児保健協会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 他職種連携によるインフォームド・アセント用イラスト素材 開発のプロセス2023

    • 著者名/発表者名
      岩藤百香,井上清香,渡邉美里,大姶良義将,松本正富
    • 学会等名
      第70回日本デザイン学会春季研究発表大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 小児がん患者向けインフォームド・アセント資料の利用実態とデザイン考察2022

    • 著者名/発表者名
      岩藤百香, 松本正富, 青木陸祐
    • 学会等名
      第33回 日本基礎造形学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ミニマム・エッセンシャルズによる治験説明文書の改善2020

    • 著者名/発表者名
      岩藤百香,松本正富,青木陸祐
    • 学会等名
      日本デザイン学会 第67回春季研究発表大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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