研究課題/領域番号 |
19K02667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
臼井 奈緒 佛教大学, 教育学部, 准教授 (90634311)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 絵譜 / 歌 / 幼児 / 楽譜 / 保育 / ホームページ / 絵画性 / 再評価 / 子育て支援 / 幼児教育 / 教科書 / ドイツ / グリューガー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、幼児の意欲的な歌唱を促す「絵譜」を開発する実践的研究である。幼児にとって歌唱活動は耳から受け取る聴覚情報にその多くを委ねているため、歌の習得、または歌唱指導においても幼児、指導者共に難しさを感じる場合が多く見られる。本研究では楽譜にかわるものを絵や図形等で表現し、音高や曲の内容を視覚的にわからせることのできる「絵譜」を、保育現場で活用できる保育教材として提案することを目指す。 「絵譜」の有用性を再確認すると同時に「絵譜」をとおして歌を視覚的にも味わうことにより、幼児により深い音楽の理解を促し、歌唱活動を発展させることで、音楽教育の導入期の質的転換を図ろうとするものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、日本の小学校音楽科教育において,戦後低学年の読譜指導の導入期に多用されたものの、その後学校音楽教育から淘汰された絵譜の絵画性に着目し、再評価を行った。また、幼児教育分野において絵譜の活用の可能性を見出し,絵譜の発祥の地ドイツにおいて,絵譜の考案者Gruegerのオリジナル作品について調査し,それをもとに日本で誰でも自由に絵譜を利用できるWebサイトを開設した。当サイトでは保育者を志す学生の制作した絵譜作品を掲載し,日本で親しまれている童謡を題材とした絵譜の提供を行っている。 さらにそれらの絵譜を保育現場で実際に活用することで、幼児や保護者にどのように受け止められたかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の発表の場として,学生や自身が制作した絵譜を自由にダウンロードできるHP「絵譜の森」を開設し,保育現場や子育て家庭での絵譜の活用に向けて,研究成果の発信を行った。このダウンロード方式での絵譜の提供により,誰もが無料かつ好みのサイズで絵譜を利用できることから,作成に時間がかかるといった絵譜の短所を克服できたことは大きな成果であると言える。 また、ドイツにおける絵譜の研究動向、および日本の学校教育における絵譜の受容過程やその特徴を明らかにするとともに、新たに幼児教育分野における絵譜の活用の可能性の一端を提案することもできた。
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