研究課題/領域番号 |
19K02675
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
山田 一美 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (80210441)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 発想・構想力 / 自己編集・相互編集 / 造形思考力 / 探究過程 / 自己編集性 / 相互編集性 / 子どもの想像・創造過程 / 発想・構想のプラットフォーム / 美術科教育の探究活動と思考ツール / 図画工作・美術科 / 想像力 / デザイン思考 / 創造力 / 発想力・構想力 / 創造性 / 自己編集性・相互編集性 / 思考力・判断力・表現力等 / 循環性 / 図画工作科・美術科 |
研究開始時の研究の概要 |
新学習指導要領の「思考力、判断力、表現力等」は、図画工作・美術科では「発想力・構想力」に該当する。しかし、その要素と枠組みは、今日の社会現象や諸理論等を消化・吸収する段階に達していない。本研究は、児童・生徒が発揮すべき発想・構想力の要素と枠組みを再検討・提案することを目的として、①指導資料・教科書等における発想・構想力の系譜、②現代社会における発想・構想論、③思考過程に関する分析/総合(統合)論、④授業映像の分析による検討・解釈を行う。以上から、自己編集性・相互編集性を軸とした次世代の児童・生徒のための図画工作・美術科に求められる発想・構想段階の要素・枠組み、学習過程の要点を提案する。
|
研究成果の概要 |
本研究の成果は次の4点を明らかにしたことである。 (1)美術科教育における発想・構想力概念の登場は,領域固有の発想・構想力から領域共通のものへ移行する時期に顕在化したこと。(2)発想・構想力の特質は、循環的・重層的にはたらくこと。(3) 発想・構想力のもつ自己編集性及び相互編集性、その足場となるプラットフォーム、及び概念的枠組みを示したこと。(4)「総合(探究)」と美術科教育における探究過程の類似性と相違性を示したこと。美術科教育の探究的な学習過程における「主題の設定」「イメージと素材の収集」「イメージと素材の編集」「現実世界へのまとめ上げ・外化(表現)」とその思考ツールの特徴。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は次の4点に集約される。(1)美術科教育における発想・構想力概念の登場の時期の解明。(2)発想・構想過程は、循環的・重層的であることの解明。(3)発想・構想力の編集性、そのプラットフォーム、及び概念的枠組みの提示。(4)「総合(探究)」と美術科教育の学習過程の類似性と異質性の解明。 以上、美術科教育の探究過程では、発想・構想力の足場となるプラットフォームと概念的枠組みがあること。その性質として、自己編集性・相互編集性、循環性・重層性、身体的・感情的判断力がはたらくことを明らかにした。この成果は、科学教育の探究過程に対する芸術教育の探究過程の理解において一つの問題提起となる。
|