研究課題/領域番号 |
19K02684
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
金野 誠志 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50706976)
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研究分担者 |
太田 直也 高知学園大学, 健康科学部, 教授 (10203796)
永田 成文 広島修道大学, 人文学部, 教授 (40378279)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 文化遺産 / ヒエラルヒー / 顕著な普遍的価値 / ナショナルな価値 / ローカルな価値 / 価値の相対性 / 価値の相補性 / 遠隔会議 / 保存と継承 / 当事者意識 / 社会参画 / 遺産言説の権威化 / 世界遺産 / 日本遺産 / 遠隔交流学習 / オンライン / 世界文化遺産 / 学校教育 / 特殊的価値 / 価値多元社会 / 学校間交流 |
研究開始時の研究の概要 |
国内外の世界文化遺産と地域文化遺産を共通教材とし、日本各地の小学生が、自他の文化遺産が有する価値の異同や関係性を踏まえた価値認識を基盤として、それぞれの文化の価値尊重、価値への対応について探究し伝え合う授業を開発する。世界遺産教育を行えば行うほど世界遺産に比して地域遺産は格下と認識されたり、世界遺産が有する地域遺産としての価値が隠蔽されたりする危惧がある。世界文化遺産であろうがなかろうが、自他の文化遺産を保護する意味や意義について考え、多様な文化集団の一員としての社会への参画意識を醸成しながら、多文化共生社会に資するESD授業モデルを開発する。
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研究成果の概要 |
世界遺産がない地域で、その地域の文化遺産と国内外の世界遺産を取り上げ、それらを対照することで自分たちの地域を見つめ直し、どの地域にもある自分たちが誇りとする文化遺産やその継承について問い直す授業モデルを開発した。それは、文化遺産とは、誰にとって重要なのかということを考える学習となった。学習成果を検証した結果、文化遺産を継承する意味や意義を認識し、尊重し、継承していくという社会参画の意識を高めることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「だれが、あるいはどの機関が文化遺産として認めたのかということが重視される風潮」、つまり、「遺産言説の権威化」が進んでいる。それは、世界遺産の価値を頂点とする文化遺産のヒエラルキーを強固にしていく。それは、無意図的であったにせよ、世界遺産より、国や地域の遺産の価値は劣るという認識を高める危惧がある。遺産が有する多様な価値の異同や関係性を踏まえた価値の認識や尊重について、他地域の学習者と伝え合い、保存や継承の重要性を検討していく学習は、このような危惧を解消する試みとして意義がある。
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