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家庭科における乳幼児への関わり方の評価項目および系統的なカリキュラムの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K02701
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関東京学芸大学

研究代表者

倉持 清美  東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (30313282)

研究分担者 妹尾 理子  文教大学, 教育学部, 教授 (20405096)
望月 一枝  日本女子大学, 家政学部, 研究員 (60431615)
佐瀬 茜 (叶内茜)  川村学園女子大学, 生活創造学部, 講師 (80849092)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード家庭科 / 保育学習 / ふれあい体験 / 関わり方 / 児童虐待 / 質問紙調査 / 小学生 / 調理実習 / 評価 / カリキュラム
研究開始時の研究の概要

家庭科の新学習指導要領では、小学校から幼児と関わることが取り上げられ、ふれ合い体験などを通して高校まで一貫して幼児、あるいは乳幼児との関わり方の学びが保育学習の大きなテーマとなっている。「より良い社会と幸福な人生の創り手となる」ためには、子どもたちが乳幼児に必要な生活環境と情緒的な安心・安定を与える関わり方を学ぶことが重要である。本研究では、小学校・中学校・高校の各発達段階で、乳幼児との関わり方に必要な資質・能力を明らかにし、その評価項目を作成、検証すること、そしてそれを元にして、系統性のある家庭科保育分野のカリキュラムを開発し公表することを目的とする。

研究実績の概要

児童虐待予防につながるような家庭科保育学習を検討し、ガイドブックを作成し、東京学芸大学家庭科教室のホームページに掲載した。小学校から高等学校まで、直接虐待について扱う以外にも、児童・生徒の養護性を育むような授業を展開できることを具体的な授業内容や教材を通してガイドブックで紹介した。
子どもと関わる際に必要な資質である養護性を家庭科で領域横断的な授業を実施することで育めることを授業実践の分析から示した。具体的には、中学校で住と保育の領域を横断するような授業を実施し、他者の立場に立って住まいを考える機会を得ることで、養護性を育む授業展開が可能になることを、論文として公表した。
小学1年生と中学生とのふれあい体験を実施し、関わり方を考えられるような授業実践について検討している。保育学習中学校家庭科保育学習では、幼児との関わり方を工夫できるようにすることが求められている。そのために幼児と実際にふれあう体験は重要だが、体験を通して関わり方を工夫できるようにすることは困難である。幼児とふれあう体験がほとんどない中学生にとって、体験しながら内省し、関わり方を工夫しながら関わるということは難しい。そのため、ふれあい体験後の振り返りの授業で、自分や仲間が関わっている場面を写真で見ながら、関わり方について話し合う授業を実施し、その効果を確認し、論文としてまとめている。教師が振り返りの中で、どのような点に着目し言語化していくことが、生徒が関わり方について気付くことにつながっていくのか検討していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍の中でふれあい体験が難しく、ふれあい体験の授業を研究の対象とすることは難しくなったが、児童虐待の予防につながる保育学習を小学校から高校まで系統的に検討し、ガイドブックを作成することができた。児童虐待について直接的に授業で取り扱うのが難しい場合であっても、養護性を育むような授業実践を行うことで、乳幼児に対する肯定的なイメージを形成し、関わり方を工夫することにつながる可能性がある。そうした観点から、家庭科内の領域を横断した授業実践もガイドブックに掲載した。
また、ふれあい体験が実施できるようになった現在では、振り返りの授業をどのように工夫していくことが、関わり方を工夫することにつながるのかを検討している。

今後の研究の推進方策

今年度は、家庭科保育学習でデータを収集し、分析し、論文にまとめ公刊資料とすることに取り組む。特に振り返りの場面に着目し、どのように振り返ることが、関わり方を考えるきっかけとなり、より良くかかわろうとすることにつながっていくのかを明らかにすることを目的とする。また、系統的に考えて、各々の発達段階では、どのような振り返りが可能なのかも検討する。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (27件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (13件) (うちオープンアクセス 12件、 査読あり 8件) 学会発表 (10件) 図書 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中学校家庭科における住生活と家族・家庭生活の領域横断的授業実践 : よりよい住まい方を考えるために2023

    • 著者名/発表者名
      倉持 清美、藤田 智子、萬羽 郁子、渡瀬 典子、関野 かなえ
    • 雑誌名

      東京学芸大学論叢

      巻: 1 ページ: 77-89

    • DOI

      10.50889/0002000178

    • ISSN
      2759-0151
    • URL

      https://u-gakugei.repo.nii.ac.jp/records/2000178

    • 年月日
      2023-12-28
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小学生と中学生の幼児に対する意識と養護性 : 小学校家庭科での異年齢交流に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      西岡里奈 倉持清美
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要. 総合教育科学系

      巻: 74 ページ: 451-458

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小学生と中学生の幼児に対する意識と養護性 : 小学校家庭科での異年齢交流に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      西岡里奈、倉持清美
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要. 総合教育科学系

      巻: 74

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中国浙江省における中・高・大学生の児童虐待の認識とその関連要因2022

    • 著者名/発表者名
      何 星雨, 倉持 清美
    • 雑誌名

      日本家庭科教育学会誌

      巻: 65 (1) ページ: 24-32

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中国大学生の子ども観の実態 : 日本大学生との調査比較を手がかりに2022

    • 著者名/発表者名
      何 星雨, 倉持 清美
    • 雑誌名

      日本家政学会誌

      巻: 73 号: 11 ページ: 655-664

    • DOI

      10.11428/jhej.73.655

    • ISSN
      0913-5227, 1882-0352
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小学校高学年児の養護性2022

    • 著者名/発表者名
      西岡里奈、倉持清美
    • 雑誌名

      日本家政学会誌

      巻: 73 号: 9 ページ: 571-580

    • DOI

      10.11428/jhej.73.571

    • ISSN
      0913-5227, 1882-0352
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 家庭科保育学習の課題 (2021年学会賞受賞 特別論文)2022

    • 著者名/発表者名
      倉持清美
    • 雑誌名

      日本家庭科教育学会誌

      巻: 64 号: 4 ページ: 233

    • DOI

      10.11549/jjahee.64.4_233

    • NAID

      40022824865

    • ISSN
      0386-2666, 2424-1938
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 異年齢の児童と協働する活動を取り入れた小学校家庭科の授業実践 : 一年生との交流調理実習を通して2022

    • 著者名/発表者名
      西岡里奈 倉持清美
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要. 総合教育科学系

      巻: 73 ページ: 479-488

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小学校家庭科における低学年児との交流授業2021

    • 著者名/発表者名
      西岡 里奈, 望月 一枝, 阿部 睦子, 金子 京子, 妹尾 理子, 倉持 清美
    • 雑誌名

      日本家庭科教育学会誌

      巻: 64 ページ: 197-207

    • NAID

      40022744111

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中学校家庭科幼児触れ合い体験実施実現につながる子育て支援行政との連携2021

    • 著者名/発表者名
      松岡 晃代、倉持 清美
    • 雑誌名

      日本家政学会誌

      巻: 72 号: 12 ページ: 808-817

    • DOI

      10.11428/jhej.72.808

    • NAID

      130008132426

    • ISSN
      0913-5227, 1882-0352
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 家庭科教育とSDGs(4)家庭科の保育学習とSDGs2020

    • 著者名/発表者名
      倉持清美
    • 雑誌名

      日本家庭科教育学会誌

      巻: 63 ページ: 157-160

    • NAID

      40022419904

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 免許外教科担任に有効な幼児触れ合い体験 につながる支援の検討2020

    • 著者名/発表者名
      松岡 晃代、倉持 清美
    • 雑誌名

      日本家庭科教育学会誌

      巻: 62 号: 4 ページ: 240

    • DOI

      10.11549/jjahee.62.4_240

    • NAID

      130007980194

    • ISSN
      0386-2666, 2424-1938
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] SDGs時代における「自分と社会を変える」家庭科教育の可能性と意義2020

    • 著者名/発表者名
      望月 一枝
    • 雑誌名

      日本家政学会誌

      巻: 71 号: 6 ページ: 424-431

    • DOI

      10.11428/jhej.71.424

    • NAID

      130007877740

    • ISSN
      0913-5227, 1882-0352
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高等学校家庭科保育学習における子育て支援の理解を深めるための授業の検討2023

    • 著者名/発表者名
      宮之原 紅葉、倉持 清美
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 家庭科保育学習の教材2023

    • 著者名/発表者名
      倉持 清美、阿部 睦子、筧 敏子、金子 京子、叶内 茜、妹尾 理子、西岡 里奈、望月 一枝
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 中学校・高等学校家庭科における児童虐待にかかわる授業内容の検討2022

    • 著者名/発表者名
      倉持清美・阿部睦子・金子京子・叶内茜・妹尾理子・西岡里奈・望月一枝・伊深祥子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] コロナ禍の中で実施した「遠隔ふれあい体験」で得られる学びの検証2022

    • 著者名/発表者名
      金子京子・倉持清美・叶内茜・阿部睦子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 高等学校家庭科の教科書における児童虐待に関する記述分析2022

    • 著者名/発表者名
      何星雨・倉持清美
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 中学校・高等学校家庭科学習指導要領解説に見る子育て支援の記載の変遷2022

    • 著者名/発表者名
      宮之原紅葉・倉持清美
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] オンラインふれ合い体験学習における交流内容の検討2022

    • 著者名/発表者名
      叶内茜・天野美和子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 中学校・高等学校家庭科における児童虐待に関わ る授業および教員意識の実態と課題2021

    • 著者名/発表者名
      何 星雨、阿部 睦子、金子 京子、叶内 茜、倉持 清美、妹尾 理子、西岡 里奈、望月 一枝
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 小学校家庭科における 異年齢交流授業での児童の意識変化2019

    • 著者名/発表者名
      西岡 里奈,倉持 清美, 阿部 睦子,金子 京子, 望月 一枝、 妹尾 理子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第62回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 小学校家庭科のふれ合い体験に求められる視点 ー小・中学生へのアンケート結果の比較からー2019

    • 著者名/発表者名
      叶内茜・倉持清美
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第62回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 日本家庭科教育学会編『家庭科教育研究が拓く地平』共著 p.113-127 第8章 子どもが育つ環境と福祉2024

    • 著者名/発表者名
      叶内茜
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      学文社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 大学家庭科教育研究会編『ウェルビーイング実現の主体を育む家庭科教育の理論』共著 p.111-121 第9章子どもの居場所と世代間交流2024

    • 著者名/発表者名
      叶内茜
    • 総ページ数
      242
    • 出版者
      ドメス出版
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 日本家庭科教育学会編『家庭科教育研究が拓く地平』「家庭科の独自性と教師のポジショナリティ」249-262頁2024

    • 著者名/発表者名
      望月一枝
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      学文社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 子ども虐待予防の視点から考える家庭科保育学習~家族・衣食住の学びとも関連付けて

    • URL

      https://www2.u-gakugei.ac.jp/~seikatsu/contents.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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