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教員養成学部における歌唱指導のためのeラーニング教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K02709
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関大分大学

研究代表者

栗栖 由美子  大分大学, 教育学部, 教授 (30305023)

研究分担者 阿南 雅也  大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (10517080)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードアレクサンダー・テクニーク / 歌唱指導 / 発声 / 姿勢 / 呼吸 / 響き / 歌唱指導法 / 三次元動作解析システム / eラーニング
研究開始時の研究の概要

本研究の問いは,「アレクサンダー・テクニークと三次元動作解析システムを連動させることで,新たな歌唱指導法を確立できるのではないか」である。これを,歌唱指導のためのeラーニング教材の開発により立証していく。このeラーニング教材は,教員養成学部・小学校音楽科の講義での使用を目的としており,学生が,小学校教員に必要な歌唱指導法を効率的で効果的に習得していくことを可能にする。また,開発した動画教材を広くホームページに公開することで,歌唱指導に悩みを抱える現職教員との双方向のやり取りが可能となり,彼らの悩みの解決と指導に貢献できる。

研究実績の概要

本研究の目的は、小学校教員を目指す学生を養成する中で、学生自らが歌唱指導に必要な知識・技能を獲得できるよう、アレクサンダー・テクニーク(以下A・T)を用いた歌唱指導法を体系化し、教員養成大学における小学校の専門科目「音楽」の授業において使用可能な歌唱指導のためのeラーニング教材を開発することである。
令和5年度は、A・Tを応用した指導助言が、歌唱時の身体にどのような変化をもたらすのか、三次元動作解析システムを用いて明らかにしようとした。
この実験は、令和5年5月22日~9月21日にかけて、大分大学研究マネジメント機構421号室において実施した。今回の実験では、A・Tの理念を応用した指導助言「アイデアを持って歌う」と、4つのダイレクションを用いて、指導助言前と助言後の歌唱時における立位姿勢アライメント(頭部角度、頸部角度、胸郭角度、腰部角度、骨盤角度)及び平均荷重位置、矩形面積、胸鎖乳突筋の長さ等を計測した。なお、指導助言前後の計測データと、歌声の関係についても明らかにするため、録音を行った。
試行実験の結果、三次元動作解析システムの特性上、3名の被験者に、数値として大きな差異が認められたわけではないが、被験者個々のデータを解析してみると、A・Tを応用した指導助言を用いたことによる、歌唱時の身体の微妙な変化を読み取ることができ、その有効性が認められた。また、A・Tの理念を応用した指導助言は、単独で用いれば有効に働くが、同時に用いた場合は、歌唱時の歌声も身体のクオリティも下がることが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和4年度に実施した三次元動作解析システムを用いた試行実験では、A・Tを応用した指導助言の有効性について、確信がもてる結果を得ることができなかった。その反省をもとに、令和5年度は、頸、腕の動きに関連し、呼吸にも関わる「胸鎖乳突筋」に計測マーカーを導入するとともに、指導助言の出し方においても、被験者に意思を持たせるような助言を用いること等を改善した。今回は、3名の被験者に、定期的に試行実験に参加してもらったため、かなりの時間を要するとともに、個々のデータの分析にも時間を要したため、eラーニング教材の方向性はまとまったものの、動画教材の開発に、やや遅れをとっている。

今後の研究の推進方策

A・Tと三次元動作解析システムを連動させることで、A・Tの科学的根拠を示すことができた。令和6年度は、その中で得られたA・Tを応用した指導助言とその理念を、eラーニング教材に盛り込み、動画教材をベースにしたeラーニング教材を完成させる。そして、その有効性を実証するため、大分大学教育学部初等中等教育コース1年生の小学校専門科目「音楽」の授業で試行実験を行う。学生が効率的で効果的な歌唱指導法を習得できるよう、授業と連動したeラーニング教材とする。
当初は、他大学の教員養成課程での検証を予定でしていたが、2年半に及ぶコロナによる空白期間が生じたため断念することとなった。しかしながら、将来的には検証を重ね、eラーニング用の動画教材を、音楽出版社からリリースすることを計画している。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2020 2019

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 4件、 査読あり 4件)

  • [雑誌論文] 歌唱指導における三次元動作解析システムの可能性(2)2023

    • 著者名/発表者名
      栗栖由美子・阿南雅也
    • 雑誌名

      大分大学教育学部附属教育実践総合センター紀要

      巻: 第40号 ページ: 125-134

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 歌唱指導における三次元動作解析システムの可能性2022

    • 著者名/発表者名
      栗栖由美子・阿南雅也
    • 雑誌名

      大分大学教育学部附属教育実践総合センター紀要

      巻: 第39号 ページ: 13-26

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 初等教育教科に関する科目「音楽」における新しい授業構成の提案2020

    • 著者名/発表者名
      栗栖由美子
    • 雑誌名

      大分大学教育学部附属教育実践総合センター紀要

      巻: 第38号 ページ: 37-47

    • NAID

      40022546827

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小学校教員に求められる発声に関する技能2019

    • 著者名/発表者名
      栗栖由美子
    • 雑誌名

      大分大学教育学部研究紀要

      巻: 第41巻 第1号

    • NAID

      120006726264

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小学校教員養成における歌唱指導の実際と課題2019

    • 著者名/発表者名
      栗栖由美子
    • 雑誌名

      大分大学教育学部附属教育実践総合センター紀要

      巻: 第37号 ページ: 25-34

    • NAID

      40022236710

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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