研究課題/領域番号 |
19K02720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 久留米工業高等専門学校 |
研究代表者 |
横溝 彰彦 久留米工業高等専門学校, 一般科目(文科系), 教授 (00759962)
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研究分担者 |
丸山 真純 長崎大学, 経済学部, 准教授 (00304923)
吉武 正樹 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (40372734)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | コミュニケーション教育 / 異文化コミュニケーション / SDGs / ESD / 教科横断 / 高大連携 / エンパワーメント / 批判教育学 / 批判的教育学 / コミュニケーション / 人権 / 持続可能な開発目標 |
研究開始時の研究の概要 |
「持続可能な開発のための教育(ESD)」が高等学校学習指導要領の複数の教科で教育内容に盛り込まれ、社会問題を自らの問題と捉えて主体的に関わる姿勢の育成が重要視されている。しかし教科間や高大での連携が不足しており、教科書の記述における視点の偏りを補足する機会に乏しく、複雑な社会問題を多様な視点で分析する姿勢の育成は不十分である。そこで本研究ではまずESDの観点から高校の教育内容を教科横断的に分析し、教科間で協力できる内容を精査する。次に、大学においてESDの内容を教授している異文化コミュニケーション教育で高校の教育内容を補足し、他者との共生や社会的弱者のエンパワーメントを促す教育方法を開発する。
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研究成果の概要 |
研究成果は、主に以下の2点である。(1)高校の公民、家庭、情報、国語、英語の検定教科書からSDG10の内容を抽出して教科横断的に分析を行い、複数教科で重複または関連した内容(例:アイデンティティー、メディアリテラシー)を、多教科間連携を行いやすい学習項目として整理した。(2)大学の異文化コミュニケーション教育で補足すべき点として、以下の2点を提案した。①自分が恩恵を受けている側であり、差別と無関係ではないと気づかせることによって、「自分ごと意識」を高める。②差別は単純単一ではなく、複数の社会構造によって複合的に構築されているとする「交差」の視点を補う。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、以下の2点である。(1)高校におけるSDGs関連の学習内容に関して多教科間連携を促進した。(2)高校の授業における知識不足や視点の偏りを明らかにして大学の授業で補足すべき内容を提示した。 これらの成果をもとに、弱者のエンパワーメントを推進する姿勢の涵養を重視した対話的教育実践を行うことによって、高校新課程が重視するSDGsのうち、SDG10「人や国の不平等をなくそう」のターゲット2「年齢、性別、障害、人種、民族、出自、経済的地位、その他の状況に関わりなく、すべての人々のエンパワーメントを促進する」に寄与することができた。
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