研究課題/領域番号 |
19K02732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
間瀬 茂夫 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90274274)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 中等国語科教育 / 批判的読解力 / 国際比較 / 国際バカロレア / 中等教育 / 文学 / 批評文 / 論証 / 文学の授業 / 書くこと / 形成的評価 / 中等国語科 / 授業研究 / 比較調査 / 表現力 / 比較 |
研究開始時の研究の概要 |
世界の中等学校の母語教育では,現実的な文脈において有効に働く高次の言語能力を身につけさせることが重要な課題となっている。そうした高次の言語能力を「批判的読解・表現力」と定義し,日本と国際バカロレア,欧米の日々の授業における批判的読解・表現力の形成的評価のあり方について,次のような検討を行う。 1)現実的な状況に沿った読解および形成的評価モデルに基づいた我が国の中等学校,国際バカロレアを導入している中等学校,欧米において授業観察を行い,形成的評価のあり方を比較分析する。 2)三者の比較分析を通して,批判的な読解力・表現力を形成的に評価するための評価モデルの改善を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、現実的な文脈において働く批判的読解力の育成が世界の中等母語教育の課題ととらえ、授業における形成的評価について国際的な比較調査を行うことを計画した。初年次には、国内IB校、米国中西部の高校において授業観察を行った。授業における教師の教授、学習者の実演と即時の評価に特徴が見られた。二年次以降はコロナ禍で文献調査に計画を切り替えた。Goff(2018)では、作品および歴史的な背景に関する資料を読んで書いた批評文について、論証性の観点から評価を行っていた。国内では、批評文のコーパスから学習者自身が読みの方略と書き方を学んで批評文を書き、自己および相互評価を行うところに特徴が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,世界的に母語教育において高次の読解力の育成が求められる中,高校卒業時の総括的評価(修了試験もしくは大学入試)の枠組みをふまえながら,授業における形成的評価のあり方について国際的な比較を行おうとした点に研究的な意義がある。コロナ禍の影響で海外の実地における調査は1年次の米国の高校に限られたが、二年次以降の海外の文献、国内での実地調査を通して、文学の批評文作成における形成的評価の在り方について、米国と日本の共通点と相違点を明らかにした。こうした結果は、思考力・判断力・表現力の育成をより重視する我が国の中等国語科授業の改善において示唆を与えるものとして社会的な意義がある。
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