研究課題/領域番号 |
19K02744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
中谷 常二 近畿大学, 経営学部, 教授 (70398501)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 公共 / 社会科教育 / 倫理 / 公共政策 / 公民 / 倫理学 |
研究開始時の研究の概要 |
2022年度から新設される「公共」についての学習指導要領解説では、功利主義や義務論などの倫理学的な思考のツールを用いて、法・政治・経済に関する持続可能な社会づくりにつながる公共政策的な問題を生徒が考え、討議することが要請されている。 生命倫理や環境倫理などの応用倫理学の書籍はいくつも出版されているが、そこで取り上げられる事例はいずれも特殊で現実味がないものであったりして、高校の社会の講義に用いるにはかなり慎重な扱いが求められるものが多い。 高校生が倫理学的な思考ツールを用いて、法・政治・経済などの身近な公共政策的なテーマを討議し、学習することができる実践的な教材の作成を本研究は意図している。
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研究実績の概要 |
主権者教育につながる「公共」科目の学習指導要領解説では、哲学・倫理学的な知見を用いて政治経済などの公共政策的な事例を考えることが、要求されている。そこで本研究は高校生が倫理学的な思考ツールを用いて、法・政治・経済などの身近な公共政策的なテーマを討議し、学習することができる教材および研究書を作成することを第一の目標としてきた。 その研究成果として、2021年7月に『討議事例から考える「公共」の授業』、中谷常二編著、清水書院を刊行した。本書前半では功利主義、義務論などのテーマで倫理学理論に対する理解を深め、後半では環境問題、移民・難民問題などの社会的課題とその倫理学的観点からの解説がなされており、高校教員が科目研究に用いることができる。 本書に掲載された教材を用いて、2020年11月広島県立忠海高等学校、2021年5月東京家政学院高等学校、2022年6月に大宮開成中学校において模擬講義を行うことができた。特に2023年度においてはハワイ大学キース・サクダ教授と教育法についての研究交流を行い、サクダ教授が2023年9月に近畿大学付属高等学校において本研究の成果を踏まえて模擬講義を行った。 また、本書の教材としての活用方法などについて、2021年6月に第31回日本公民教育学会全国研究大会において「倫理学を活用する新科目「公共」の教材作成について」と題して、2022年6月に第32回日本公民教育学会全国研究大会において「高校生を対象とした倫理学的思考の教示方法についての一考察」と題して学会発表を行い、有意義な質疑を行うことができた。 本研究における知見は、単に高校社会科の教材にとどまらず、広く社会人教育、社会問題解決のために活用できた。一例として2023年10月には、論文「公務員の職業倫理-長時間労働との関係を探って」、『日本労働研究雑誌』という形で公刊された。
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