• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

言語獲得理論に基づく小学校英語教育の高度化学習プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K02758
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

菅井 三実  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10252206)

研究分担者 辻 幸夫  慶應義塾大学, 法学部(日吉), 名誉教授 (10207368)
黒滝 真理子  日本大学, 法学部, 教授 (20366529)
八木橋 宏勇  杏林大学, 外国語学部, 准教授 (40453526)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード小学校英語 / 意図理解 / フィラー / 携帯型翻訳機 / 方略的能力 / フィラー表現 / 英語スピーチ / 没入 / 言語獲得理論 / 他者理解 / テンプレート
研究開始時の研究の概要

対人コミニケーションにおいて他者の意図の読み取りは本質的な営みである。意図を読むことができれば発話された英語が完全でなくても理解することができるし、逆に意図を読むことができなければ発話された英語が完全であっても他者を理解したとは言いがたい。小学生による意図の読み取りは、母語、すなわち日本語での会話においてはごく普通に行われているが、外国語の学習になると突然のように出来なくなってしまう。こうした状況を踏まえて、日本語での会話における意図の読み取りをメタ言語的に意識化する練習をした上で、英語における意図の読み取りを向上させようとするものである。

研究成果の概要

本研究は、小学校英語教育において、より自然な形に近い英語を話すための学習プログラムを開発しようとするものである。本研究では、大きく2つの点に取り組んだ。
第1は、英語による会話をより自然に近いものにするため、フィラー表現を意図的に利用する試みである。結果、児童自身だけでなく指導者も学習の充実感を体験することができた。
第2は、学習者が自分の頭で考えた内容を英語で表現させようとするものである。日本語で短い原稿を作成した上で、携帯型自動翻訳機(ポケトーク)を用いて児童自身が直接英訳し、public speech に挑戦した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、そもそも、児童の発話する英語が何故「お芝居」のようになってしまうのかという素朴な疑問からスタートした。その要因として、(1)自然な会話であれば普通に見られるはずのフィラー表現が全くないことと、(2)発話の内容が、他人によって作られたもので、発話者自身の意図が含まれていないことを指摘した。本研究の成果として、(1)については、会話の中でフィラー表現を用いることによって話しやすくなるのは英語でも日本語(母語)でも変わるものではないことを児童に体験させることができた。また、(2)については、ポケトークを用いることで、自分が頭で考えたことを英語で話す体験をさせることができた。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (29件)

すべて 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (12件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 図書 (10件)

  • [雑誌論文] 小学校英語授業における携帯翻訳機を用いた英語スピーチ活動の試み2022

    • 著者名/発表者名
      菅井三実 伊藤なつ美
    • 雑誌名

      兵庫教育大学学校教育学研究

      巻: 35 ページ: 33-39

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 可能表現の発達に否定概念は如何に関わってきたか2022

    • 著者名/発表者名
      黒滝真理子
    • 雑誌名

      認知言語学研究

      巻: 7 ページ: 93-110

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日英語のエビデンシャリティの理論的位置づけに関する覚書2022

    • 著者名/発表者名
      黒滝真理子
    • 雑誌名

      『認知言語学の未来に向けて』開拓社

      巻: 1 ページ: 40-51

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 小学校英語におけるフィラーと没入体験の導入事例2021

    • 著者名/発表者名
      菅井 三実 伊藤 なつ美
    • 雑誌名

      兵庫教育大学学校教育学研究

      巻: 34 ページ: 15-21

    • NAID

      120007175517

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 言語獲得理論に基づく小学校英語教育の実践研究2021

    • 著者名/発表者名
      菅井 三実
    • 雑誌名

      『認知言語学の最前線』ひつじ書房

      巻: 1 ページ: 383-402

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 漢字仮名交じり表記法の認知科学2021

    • 著者名/発表者名
      辻幸夫
    • 雑誌名

      ことはと文字

      巻: 14 ページ: 102-113

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] エビデンシャリティとモダリティ・アスペクトのインターフェース―「のだ」「ている」を例にして ―2021

    • 著者名/発表者名
      黒滝真理子
    • 雑誌名

      桜文論叢

      巻: 103 ページ: 185-204

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 用法基盤モデルに基づく英語ライティング教育―期待される情報と好まれる談話展開の涵養に向けて―2021

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 雑誌名

      『認知言語学の最前線』ひつじ書房

      巻: 1 ページ: 361-383

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「漢字仮名交じり表記法の認知科学」2021

    • 著者名/発表者名
      辻幸夫
    • 雑誌名

      ことばと文字

      巻: 14 ページ: 102-113

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] エビデンシャリティとモダリティ・アスペクトのインターフェース―「のだ」「ている」を例にして2021

    • 著者名/発表者名
      黒滝真理子
    • 雑誌名

      桜文論叢

      巻: 103 ページ: 185-204

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 山岡政紀(編)『日本語配慮表現の原理と諸相』東京:くろしお出版,2019,pp. ⅳ+254,ISBN:978-4-87424-815-72021

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 雑誌名

      語用論研究

      巻: 22 ページ: 109-117

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] オーラルアプローチを用いた英語授業―公立中学校における4技能の育成を目指して―2020

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇ほか
    • 雑誌名

      杏林大学教職課程年報

      巻: 7 ページ: 43-52

    • NAID

      120006872274

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ことわざの創造的使用と辞典―メンタルコーパスを豊かにするためのデータベース―2022

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      ことわざフォーラム2022シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] インタラクションと表現のバリエーション―“the reason is because”と“the reason being”を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      日本英文学会関西支部第17回大会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] evidential strategy としてのbe と「ナル的表現」-認知類型論的観点から-2022

    • 著者名/発表者名
      黒滝真理子
    • 学会等名
      日本大学英文学会2022年度学術研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Languages as Reflections of Cultures, Open Systems, Perception, and Affordance: With Special Reference to the Japanese Language2021

    • 著者名/発表者名
      Kazumi SUGAI
    • 学会等名
      Iaponica Brunensia 2021 (at Masaryk University, Czech Republic)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 日英語談話研究と英語運用能力の熟達化-知識としての談話パターン、スキルを涵養する英語教育-2021

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      英語の通時的及び共時的研究の会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] メディアとことわざ2019

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      ことわざフォーラム2019(ことわざ学会ワークショップ)
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 聖書の対照研究2019

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      第44回社会言語科学会研究大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 認知言語学の未来に向けて2022

    • 著者名/発表者名
      菅井 三実、八木橋 宏勇
    • 総ページ数
      416
    • 出版者
      開拓社
    • ISBN
      9784758923675
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 実例で学ぶ英語学入門2022

    • 著者名/発表者名
      多々良 直弘、松井 真人、八木橋 宏勇
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      朝倉書店
    • ISBN
      4254510721
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 社会につながる国語教室2021

    • 著者名/発表者名
      菅井 三実
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      開拓社
    • ISBN
      9784758925921
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 言語は本能か2021

    • 著者名/発表者名
      Vyvyan Evans、辻 幸夫、黒滝 真理子、菅井 三実、村尾 治彦、野村 益寛、八木橋 宏勇
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      開拓社
    • ISBN
      9784758922913
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] ことばから心へ2020

    • 著者名/発表者名
      米倉 よう子、菅井三実、八木橋宏勇ほか
    • 総ページ数
      448
    • 出版者
      開拓社
    • ISBN
      9784758922821
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 認知言語学 Ⅰ2020

    • 著者名/発表者名
      池上 嘉彦、山梨 正明、黒滝真理子ほか
    • 総ページ数
      420
    • 出版者
      ひつじ書房
    • ISBN
      9784894766709
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 認知言語学 II2020

    • 著者名/発表者名
      池上 嘉彦、山梨 正明、菅井三実ほか
    • 総ページ数
      436
    • 出版者
      ひつじ書房
    • ISBN
      9784894766716
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 認知言語学大事典2019

    • 著者名/発表者名
      辻 幸夫、楠見孝、菅井三実、野村益寛、堀江薫、吉村公宏
    • 総ページ数
      864
    • 出版者
      朝倉書店
    • ISBN
      9784254510584
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 事態の捉え方と述語のかたち2019

    • 著者名/発表者名
      黒滝 真理子
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      開拓社
    • ISBN
      9784758925839
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 認知言語学を拓く2019

    • 著者名/発表者名
      森 雄一、八木橋宏勇ほか
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      くろしお出版
    • ISBN
      9784874248133
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi