研究課題/領域番号 |
19K02763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
青山 之典 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (00707945)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 説明的文章 / カリキュラム開発 / 教科書教材 / 難易度 / 自己効力感 / 尺度 / 結束性 / 階層構造 / 入れ子構造 / ものの見方の多様化 / テキストベース / 状況モデル / 論証の非明示性 / 論証の相対性 / 読み / 教材の難易度 |
研究開始時の研究の概要 |
説明的文章の読解指導の改善に向けて,小・中学校を見通したカリキュラムの開発が進められているが未だ十分なものはできあがっていない。申請者はスパイラルカリキュラム構築のための基本的な能力群を設定し,文章中の明示的な手がかりをもとに,教材文の難易度を決める要因を明らかにしてきた。 本研究では,説明的文章の読みにおける状況モデル構築のプロセスと構築の手がかりとなる記述内容との関係に焦点をあて,教材文の難易度を決める要因を明らかにする。さらに,この結果をもとに,小・中学校を見通した説明的文章の読解指導に係るカリキュラムの目標と内容を再構成する。
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研究成果の概要 |
小・中学校国語科及び高等学校国語総合の教科書にある説明的文章教材を読むとき,その構造上の特徴がどのような難しさを感じさせるかを考察した。まず小・中学校の説明的文章教材に見られる階層構造,入れ子構造,基本的な結束性などの構造上の特徴を明らかにした。そして高等学校の説明的文章教材についても検討することで説明的文章の構造は基本的な結束性によって説明できること,小・中学校と比べて,特に構造が複雑化しているとはいえないこと,小から高へと学年が上がるにつれてものの見方が多様化することなどが示唆された。さらに説明的文章の読みに関する読者の自己効力感尺度の作成方法を考案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小学校国語科教科書においては,構造的な複雑さ(階層構造,入れ子構造など)が難易度を決める要因として注目された。しかし,本研究において,中学校国語科教科書,高等学校国語総合教科書と範囲を広げて検討を重ねていくと,単に構造的な複雑さだけが難易度を決める要因とは考えにくいことが明らかとなった。様々な構造によって顕在化する筆者のものの見方の多様さ(相対的な論証過程など)が中学校や高等学校の教科書教材には見られ,難易度を決める要因になっていた。 これらの研究成果は,説明的文章読解指導に係るカリキュラム作成を進める上で,テクストの面から見た,スコープとシークエンスを設定するための基礎データになる。
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