研究課題/領域番号 |
19K02785
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
関口 靖広 山口大学, 教育学部, 教授 (40236089)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 協働的学習 / ヘルプ・シーキング / 援助要請 / 活動システム / 活動理論 / 数学学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,これまで日本の数学教育の現場では積極的な価値があまり認められていなかった援助要請について見直しを行い,特に,中学校数学におけるこれからの協働的学習においてどのようにして生徒たちからの能動的な援助要請を促進したらよいかを,教育現場のデータの分析を通して探究するものである.
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研究成果の概要 |
数学科協働的学習においては,グループメンバーが同じ課題に取り組んで交流しているので,現れるヘルプ・シーキング(援助要請)の間にも密接な関連が見られた.援助要請が連鎖的,継続的,または同時的に生じたりする複雑な様相を呈することが明らかになった.数学科授業における教授・学習の活動システムにおける「ツール」として,援助要請がさまざまな形で表れ,さまざまな役割を演じていることが見いだされた.また,協働的活動における「ルール」や「分業」が援助要請の促進や停滞に関わることが確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日,アクティブ・ラーニングにおいて求められている小グループ中心の協働的学習においては,生徒同士がお互いから学びあうことが期待されている.グループ内の効果的な支援を可能にするには,生徒自身がグループ内で,他者に支援を求めるヘルプ・シーキング(援助要請)を積極的にすることが重要である.しかし,従来の中学校数学科の授業において生徒同士の援助要請は非常に限られていた.本研究の成果として,協働的学習における援助要請が複雑なプロセスを含んでおり,援助要請を促進にするには,授業における教授・学習の活動システム全体の見直しが不可欠であることが示唆された.
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