研究課題/領域番号 |
19K02810
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
古家 貴雄 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30238696)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 東京高等師範学校附属中学校 / 新教授法 / 福島メソッド / 教育実習 / 中等教育研究 / 英語教授法 / 湘南メソッド・福島メソッド / 岡倉由三郎 / 村岡博 / 『中等教育研究』 / 福島プラン / 湘南プラン / 研究誌『中等教育研究』 / 高等師範学校 / 高等師範学校附属中学校 / 機関誌『中等教育研究』 / 附属中学校での教育実習 / H.E.パーマー / 英語科教育 / 戦前の教員養成史 / 附属中学校 |
研究開始時の研究の概要 |
戦前の代表的な教職教養教育の機関である高等師範学校、その中でも特に特徴的な英語の教員養成を教育実習で担っていた附属中学校の英語科に焦点を当て、主に、3つの問いを立ててその追及を試みたい。1つは、附属中学校の英語科の教員たちの英語教育観の追求である。2つ目に当学校の英語教員の英語教授法観の追求である。最後に、東京高等師範学校を卒業した学生の教育現場での実践的な貢献と日本の英語教育界への影響力である。以上の問いについて、東京高等師範学校や附属中学校が当時発刊していた研究雑誌等を調べながら、特に附属中学校英語科の教職教養教育の特色と成果について調べ、高等師範学校附属中学校の影響力を明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
本研究の成果としてそのいくつかを指摘したい。まず、東京高等師範学校は、戦前のほぼ唯一の中等教育の教員養成機関であったが、英語においても、学生のその教育実践の訓練をする最も重要な教育機会を提供していたのが附属中学校で、その教育方法がオーラルメソッドという口頭中心の英語教育であったため、オーラルコミュニケーションの教授技術を持った学生の輩出という点で英語教育界に大きな影響力を中学校が持ったことが明らかになった。次に、東京高等師範学校の卒業生は高い英語力と口頭の英語指導力を持ち、いくつかの地域でオーラル中心の英語教育を実践し、その方法を全国に伝播させた。その代表が福島メソッドと湘南メソッドであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義としては、H.E.Palmerが考案したオーラルメソッドが東京高等師範学校附属中学校の教育実践の中でさらに改善され、日本の代表的なオーラル主体の英語教育の方法となり、中等教育の英語教員の養成に如何に貢献したか明らかになったこと、また、附属中学校の英語教員が『中等教育研究』という研究誌の中で自己の英語教育の研究成果を発表し、その成果が附属中学校で活かされ、日本の英語教育界にも影響を与えたことが明らかにされたことがある。社会的意義としては、現在課題となっている英語のオーラルコミュニケーションの指導方法の原型が明らかになり、その原理として何が重要であるかが再確認されたことである。
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