研究課題/領域番号 |
19K02813
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
松井 祐 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10290537)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 伝統工芸 / 伝統文化 / ものづくり / ICT教材 / 図画工作 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の伝統工芸・伝統文化にかかわるモノづくりについて調査し,学校,地域,社会をつなぐICT教材による伝統工芸・伝統文化を取り入れたモノづくり教材を作成する。 調査研究では,日本の伝統工芸や伝統文化にかかわる施設を訪問し,資料収集,伝統工芸士や指導者を対象に聞き取り調査を実施し,モノづくりワークシート,動画などににまとめたICT教材を作成する。実践研究では,幼児や小学生を対象に授業実践を行い,学校外では伝統工芸・伝統文化モノづくり講座を実施し,指導法の研究,ICT教材の有効性を検証する。 研究成果は,「伝統工芸・伝統文化ICT教材」として,HPでの公開,動画共有サイトで配信する。
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研究実績の概要 |
本年度は,伝統や文化に関する取り組みとして,1.小学校・中学校の教科書をもとに伝統工芸の調査研究をおこなった。小学校及び中学校教科書をもとに,伝統や文化に関わる教科に着目し,掲載内容と掲載割合から伝統工芸がどのように位置づけられているのかを調査した。また,伝統工芸がどのくらい詳細に紹介され,児童や生徒へわかりやすく伝えるための工夫があるのかを明らかにし考察した。その成果は学会論文にまとめて発表した。 2.公開講座としてものづくり講座を開催し実践研究に取り組んだ。幼児対象「伝統工芸に学ぶ染色体験(藍染)」,小学生対象「伝統工芸から学ぶ染色体験(雪花絞り)」,「伝統工芸から学ぶ組みひも体験(午前の部)」,「伝統工芸から学ぶ組みひも体験(午後の部)」,「伝統工芸から学ぶすだれ体験」の5講座を実施した。伝統工芸ものづくり教材,ICT教材を活用し,ワークショップによる実践を通して,次の事項について検証した。 ① 伝統工芸モノづくり教材「伝統工芸ワークシート」の作成では,「伝統工芸から学ぶ染色体験(雪花絞り)」,「伝統工芸から学ぶ組みひも体験」,「伝統工芸から学ぶすだれ体験」の4教材について制作工程など加筆,修正し,図版で活動工程が理解できるよう改訂した。 ② 幼児対象「伝統工芸から学ぶ染色体験(藍染)」では,ものづくりカード(制作活動シート)を作成し,ワークショップで活用し,その効果を検証した。また,染色活動が身近に感じられる工夫として,生き物に見立てた防染方法を検討し,ICT教材に取り入れた。 ③ 小学生対象「伝統工芸から学ぶ染色体験(雪花絞り)」,「伝統工芸から学ぶ組みひも体験」,「伝統工芸から学ぶすだれ体験」の3講座については,技能にかかわる制作工程および活動内容について再編集し,体験を通して理解を深めるICT教材を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
幼児・小学生を対象とした伝統工芸に学ぶものづくりの実践研究は,2年間にわたり対面での実施ができず進捗状況に影響している。本年度は,伝統工芸に学ぶモノづくり講座を対面で実施することができた。しかし,コロナウィルスの影響で人数制限など制約があるなかでの実施となり,指導方法や教材活用の検証などが当初計画通り遂行できなかった。 次年度も継続して伝統工芸に学ぶものづくり講座を開催し,7月から夏休みの期間に対面により実施する。幼児を対象とした1講座,小学生を対象とした3講座を予定してしている。
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今後の研究の推進方策 |
伝統工芸の実践研究では,ICT教材教材の活用,アンケート調査の実施,教材や指導法について再検証する予定である。また,学生を対象とした伝統工芸・伝統文化にかかわる意識調査を遂行することも計画している。
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