研究課題/領域番号 |
19K02820
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
渡辺 哲男 立教大学, 文学部, 教授 (40440086)
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研究分担者 |
山名 淳 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (80240050)
勢力 尚雅 日本大学, 理工学部, 教授 (80459859)
柴山 英樹 日本大学, 理工学部, 教授 (60439007)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | プログラミング的思考 / アート的思考 / 言語活動 / ティンカリング / 詩的な言葉 / 経験の貧困 / 哲学する / 探究的な学び / ブリコラージュ / 演劇 / 言語教育 / 霊性 / もう一つの「論理」 / メディアアート / プログラミング教育 / メディア・アート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現在「プログラミング的思考」を育もうとする研究書の多くで論じられる、自分の意図通りになるよう、フローチャートなどで論理を構築する営為だけでは見逃される、アート的な「遊び」の要素、そして「遊び」から事後的に創られる「論理」の重要性を明らかにするものである。そのために、欧米の先行論、メディアアート、東井義雄、哲学対話、「原爆の絵」プロジェクトなどのケースが考察される。これにより、「虚構に遊ぶ」思考法を組み込むことが、学習者固有の「論理的思考」が育まれることを示し、「アート的思考」と「プログラミング的思考」の統合が、いかような言語活動によってなされるかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
2020年度からプログラミング教育が必修化されたが、これによって「論理的思考」の養成への傾斜が強まることになった。「論理的思考」は、言葉の役割を、人に分かり易く物事を伝えるという側面しかみせないことになる。本研究では、言葉が有する別の側面、すなわち、新しいものの見方を切り拓くためのトリガーとなる「アート的思考」に着目し、「プログラミング的思考」と「アート的思考」の双方を統合的に捉えた言葉の学びのありようを考察した。その結果、「演劇」あるいは「演劇的なコミュニケーション」に、その統合のヒントがあるということを導き出すことが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、「アート的思考」が導く、惰性化した現実を新鮮なものとして捉え直す要素としての言葉の側面に注目したものであり、今日の教育が求めている「主体的・対話的で深い学び」を批判的の捉え直す可能性を有している。分かり易い言葉によるコミュニケーションだけで対話は深まらない、詩的な言葉を翻訳し合うことによっても対話は深まるし、そのような対話をどのように教室で実現するかを考えなければならないが、本研究はこうした問いに示唆を与えるという意味で、大きな社会的意義をもっている。
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