研究課題/領域番号 |
19K02825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 愛知産業大学短期大学 |
研究代表者 |
首藤 貴子 愛知産業大学短期大学, 国際コミュニケーション学科, 講師(移行) (60709814)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 教師の力量形成 / インクルーシブ教育 / 個別の教育支援計画 / 相談支援専門員 / 保護者 / 連携 / 教育課程 / 子どもの発達援助者 / 教師 / 力量形成 / インタビュー調査 |
研究開始時の研究の概要 |
インクルーシブ教育実現に向けて、教師には、一人ひとりの子どもの教育的ニーズに対応する指導・支援の力量のみならず、それら個別の教育的ニーズを学校全体の教育活動に昇華させる力量、いわばインクルーシブな学校づくりの力量が求められる。本研究では、インタビュー調査に基づく質的事例的分析によって、教師と保護者等学校関係者との関係性に着目しつつ学校運営の実態に迫り、そこで求められる教師の専門的力量の内実を解明することを試みる。
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研究実績の概要 |
4年目にあたる本年度は、主に3つの作業を進めた。 (1)子ども本人の発達要求や保護者の教育要求を起点とする「個別の教育支援計画」作成をめぐる現象に着目し、そこでの教師-保護者の相互行為を明らかにしてきた。本年度は、通常の学級・学校の教師・保護者のみならず、特別支援学級・学校の教師・保護者を対象とするインタビュー調査を実施した。そのため、「個別の教育支援計画」に加え、「個別の指導計画」の運用実態についてのデータを得ることができた。両計画の運用の実際については地域によって異なるため、データ収集を続けつつ、分析をすすめたい。 (2)インクルーシブな学校づくりにおいて、教師には、多様な専門性をもつスタッフとの連携が求められる。本年度は、福祉領域における子どもの発達援助者(具体的には、子どもやその保護者からの幅広い相談に応じている「相談支援専門員」)の視点を参照し、多職種連携で要請される教師の専門性・専門職性について検討した。 (3)学校組織・運営における障害のある子どもやその保護者の位置について、前年度に引き続き、文献・資料に学びながら検討をすすめた。教育経営研究の蓄積から、教育経営実践へのアプローチの展開を理解し整理することをめざした。また、福祉領域で作成される個別の計画(「障害児支援利用計画」等)に関する先行研究を参照し、教育領域で作成される個別の計画との関連性、両計画の運用をめぐる課題等を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、特別支援学校・学級の担任教師、また、福祉領域における相談支援専門員の協力を得ることにより、多様な調査協力者とつながった。そのため、遅れていたインタビュー等の対面での調査を、一定程度すすめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度得られたインタビュー調査結果の分析をすすめ、「個別の教育支援計画」「個別の指導計画」の運用の実際を記述し、そこで求められる教師の専門性・専門職性について考察する。 研究課題について、論文投稿や学会発表などを通じて、得られた成果を公表することをめざす。
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