研究課題/領域番号 |
19K02830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
吉澤 恭子 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (40594354)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | オペラ / オンライン学習教材 / 芸術史教育 / フランス / 視覚芸術 / 録画授業 / 音楽史 / 教員養成 / 音楽科 / ICT / デジタル教材 / 教員採用試験 / 音楽科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
フランスの学校教育において「芸術史」が必修化された。これを受けて中等音楽教員採用試験「音楽史」では、人間が築いてきた歴史における音楽と芸術との関わりを問う思考力だけではなく、音楽科の技能・知識を相互に関連づけ、教科独自の見方・考え方を働かせながら音楽作品をより深く理解する力が求められている。 本研究は学習指導要領・教員養成・教員採用試験が密接に連関しているフランスを対象とし、音楽教員に求められている資質・能力、音楽と芸術史に関連する教材、教職大学院(ESPE)で行われている音楽史教育の実態 を調査し、視覚芸術を活用した「音楽史」の授業デザインと指導方法の基礎を構築することを目指す。
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研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、現地調査を実施することができなかったが、パリ・アカデミーの INSPE(初等・中等教員養成機関)の専任教員ならびに学校教育機関の音楽教員とメールやビデオ会議システムを利用し、コミュニケーションを図ることができた。授業実践の状況、またデジタル教材等の活用について多くの情報が得られた。それらの情報をも念頭にいれつつ、本年度は、以下3つの研究・調査に取り組んだ。 (1)ICT を活用した授業実践が継続的に発展している状況をふまえ、フランスの児童・生徒の学びを支援するオンライン学習教材 Cours de Lumni(ライブ授業放送録画シリーズ)に着目した。この録画授業の中から、小学4年生(CM1)のためのコメディ・ミュジカル《オペラになんか行かない》(Nous n’irons pas a l'opera)を研究の対象とした。音楽作品と歌劇場の2つの意味をもつ「オペラ」を題材とした録画授業を元に、音楽の授業実践のあり方、音楽教育と芸術史教育を繋ぐ視覚芸術の内容とその提示方法、視覚芸術と音楽実践との関わり方(指導上のアプローチ等)について考察した。 (2)パリ・アカデミーの INSPE で開講されている音楽教育の授業科目に関する書籍や視聴覚教材、「芸術史・芸術実践」「音楽と芸術の教養」に関連する書籍や視聴覚教材、ならびに初等・中等教員採用試験(CRPE, CAPES)の準備対策に関わる書籍の調査。 (3)2019年11月、パリ・アカデミーの INSPE で調査した初等教員養成のための音楽教養科目に関わる授業記録データから、視覚芸術(絵本の挿絵、絵画等)を活用した授業デザインに関する情報整理と指導内容の考察。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
デジタル・ツールを介した研究素材が豊かになったおかげで、本研究課題に関わる研究の視点や方向性が拡大した。しかしながら教員養成機関において現地調査を実施することができなかったため、このように判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年秋以降に渡航計画を立てている。有意義な現地調査が実現できるよう、これまでの調査内容等を整理し、着実に研究成果を発信していく。
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