研究課題/領域番号 |
19K02831
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
江間 史明 山形大学, 大学院教育実践研究科, 教授 (20232978)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 教育学 / 社会科教育 / ワークショップ型授業 / 中核概念 / 対話スキル / カリキュラム / 多学年 / 汎用的な資質・能力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は次の2つのことを目指している。 第一に、中核概念と対話スキルを組み合わせた社会科のワークショップ型授業単元を開発することで、活動中心の授業を、概念を活用する水準に引き上げることである。ここで中核概念とは、例えば、環境負荷、公正などを指す。対話スキルとは、説得、交渉、探究、熟考の4つのスキルである。 第二に、それらの単元を配列した多学年のカリキュラムを開発することで、社会科に本質的な「見方・考え方」を学習者に育成することである。一見、異なって見える単元内容であっても、学習者が、ある中核概念と対話スキルが共通することに気づき活用することで、社会科の汎用的な資質・能力を育てられるのである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、対話スキルを位置づけた社会科ワークショップ型の単元に、中核概念を組み合わせ、学習者が「見方・考え方を働かせる」単元デザインを明らかにすることである。研究では、単元の開発と子どもの表現の分析が行われた。研究の結果、3点が明らかとなった。第一に、単元に、子どもが深く葛藤するような社会的事実を含むことである。第二に、子どもが中核概念を使って、その葛藤を表現するように学習の文脈を構成することである。第三に、単元には少なくとも2つの中核概念を位置づけ、子どもがそれらの概念を関係づけられるように促すことである。一方、開発した単元を多学年に配列するカリキュラム構成は、課題として残された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2017年からの日本の教育課程は、各国の教育課程と同様に、コンピテンシー・ベイスへの転換を図っている。そこでは、各教科等の目標において、「見方・考え方を働かせ」という点を強調している。 本研究の成果は、活動中心の授業である社会科ワークショップ型授業単元を、中核概念を活用する水準に持ち上げる単元デザインの方略を明らかにしたことである。この方略は、中核概念という「見方」を、子どもが活用するという点で、「見方・考え方を働かせ」という教科の目標を、社会科において明確にできた点に意義を持つ。
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