研究課題/領域番号 |
19K02845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東京未来大学 |
研究代表者 |
鈴木 哲也 東京未来大学, こども心理学部, 教授 (50566750)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 学校飼育動物 / 解剖 / 法 / 倫理 / 戦後 / 学習指導要領 / 生活科 / 理科 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「学校における動物飼育の歴史的・倫理的・法的課題と展望」として、小学校において動物を飼育する教育上のメリットと、学校・教師の知識不足からくる無意図的な動物虐待の可能性がある中で、小学校に飼育小屋は本当に必要なのか、必要だとしたらその動物はウサギやニワトリでよいのかについて、歴史的・倫理的・法的な視点から、それぞれ検討し、最終的に学校飼育動物の望ましいあり方についての展望を導き出すことにある。
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研究実績の概要 |
学校飼育動物に関する研究において、戦前の資料のうち、当時の師範学校生だと特定ができた手記を対象として、昭和初期の授業における学校飼育動物の理科授業における利用可能性について、学校飼育動物が解剖で使用される可能性に注目し、検討を行ってきた。 あわせて、戦後発行された理科の教科書の中で、3社を対象にして、学校飼育動物に関する記載があるページを逐一、探索し、それらの内容を分析中である。その他、学校の教員(まずは私学教員を対象)が動物を飼育する際の労務的な問題を探るため、労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償法等において、該当する箇所について、それぞれ分析を行っている最中である。 今年度の研究成果としては、理科授業における解剖の指導の視点から、学校飼育動物の使用可能性を検討した「昭和初期の尋常小学理科学習帳の手記の分析―解剖指導の実態を明らかにする手がかりとして―」(東京未来大学保育・教職センター紀要 ) 9 , 51-58, 2022を執筆した。この中で、ニワトリとコイは解剖そしてその後食用に、ウサギに関しては解剖後、毛皮にされている可能性があることを、より鮮明に明らかにした。 このことにより、昭和初期には、学校飼育動物は、明治後半の学校飼育動物が誕生した当時から受け継がれている愛玩対象の動物であったと同時に、郷土教育の影響を受けて、家畜としての側面も持ち合わせていたことが実証された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染防止下における歴史的な資料の収集が不足しており、限られた中で研究はしてきたが、特に戦後の歴史的な分析が遅れており、信州大学図書館(信濃教育会図書館を含む)、筑波大学図書館、教科書センター等でのさらなる資料収集が必要と考えるため。
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今後の研究の推進方策 |
戦後から平成元年の生活科ができるまでの学校飼育動物の歴史的な分析が遅れているため、教科書、教師用指導書、背景の学術図書等を対象に分析し、すでに研究として行った学習指導要領の分析とあわせて、戦後の学校飼育動物の歴史を明らかにする。 可能であれば、今までの研究を総合し、今後の学校飼育動物のあり方を検討していきたい。
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